出版社内容情報
2020年、コロナ・ウイルスは世界経済、国際関係、そして地球上のほぼすべての人の日常生活を破壊し、何億人もの人々が職を失い、死の恐怖におびえた。
かつて世界経済全体が数週間のうちに20%も縮小したことはなく、世界経済の95%が同時に苦境に立たされたことはなかった。
ウイルスは私たちの健康だけでなく、経済をも猛烈な勢いで攻撃し、今や世界中のいかなる国も、ビジネスや金融のグローバルな網目から逃れることはできないのだ。
政治家や中央銀行、製薬会社など、さまざまな個人や組織の思惑や利害関係と、中国や欧州、イギリス、アメリカといった世界各国がとった政策とその帰結を克明に追いつつ、中国の台頭やトランプの暴走、ワクチンの開発競争や中央銀行の施策、政府による巨額の財政出動、世界銀行などの国際機関の動きまで、コロナ危機に見舞われた世界を俯瞰する。
2008年の経済危機を描いた『暴落』で高い評価を得た歴史家が、金融、政治、ビジネス、そして人間模様の物語を巧みに織り交ぜながら、すべてが変わってしまった2020年を克明に描き、グローバル化した経済や金融の世界を読み解く、現代世界を理解するための必読書。
目次
第1部 疫病と現代世界(組織化された無責任;武漢における感染爆発 ほか)
第2部 類を見ないグローバル危機(自由落下する経済;金融危機を回避せよ ほか)
第3部 混乱と安定(EUの復興基金;勢いを増す中国 ほか)
第4部 政治の役割(ワクチンの開発競争;債務救済 ほか)
著者等紹介
トゥーズ,アダム[トゥーズ,アダム] [Tooze,Adam]
1967年ロンドン生まれ。コロンビア大学歴史学部教授。ケンブリッジ大学キングス・カレッジで経済学の学士号を、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスで博士号を取得。ケンブリッジ大学で教鞭をとったのち、イェール大学のバートン・M・ビッグス教授。2015年から現職
江口泰子[エグチタイコ]
翻訳家。法政大学法学部卒業。編集事務所、広告企画会社勤務を経て現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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