アイドル国富論―聖子・明菜の時代からAKB・ももクロ時代までを解く

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アイドル国富論―聖子・明菜の時代からAKB・ももクロ時代までを解く

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  • サイズ B6判/ページ数 255p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784492396070
  • NDC分類 767.8
  • Cコード C3033

出版社内容情報

日本経済の動向とアイドルブームには驚きの関係があった。80年代アイドルから現代アイドルまで。見ればこの国の今と未来がわかる。

☆一冊でアイドルの基本がわかる!
 メディアとの関係、アイドルを生み出す方法の変遷、芸能プロダクションというビジネスモデル。
 「見出すゲーム」「支えるゲーム」「育てるゲーム」というアイドル消費の根幹。
 古典的アイドルから現代アイドルまでを、それを支える仕組み・環境を含めて徹底的に論じる。

☆アイドルがわかれば日本経済がわかる!
 アイドルと日本経済に相関関係があることは、「アイドルの時代」を景気循環に重ねて見れば一目瞭然だ。
 アイドルブームは戦後経済成熟期と現代、つまり「行き詰った」時代に起こっている。
 では、行き詰った時代の人々がアイドルを求める理由とは? 日本経済の来し方行く末とは?

☆東浩紀氏推薦!
 「アイドルがいまなぜ支持されるのか、ようやくわかった。
  半世紀の歴史を踏まえ、文化論と産業論を統合する“現代アイドル論の決定版”」

AKBグループ、ももいろクローバーZ、モーニング娘。、そして、あまたのアイドルがしのぎを削るアイドル戦国時代。
いまこそアイドルを、その起源にさかのぼって考えよう!
本書では、エンターテインメント産業の研究者にして現職官僚である著者が、文化・産業、そして経済・社会、二つの視点から「アイドル」に迫る。


【本書で取り上げるアイドルたち】
映画スターの時代を経て70年代に生まれたアイドルたち。
南沙織から山口百恵、キャンディーズからピンクレディー、そこに満を持して現れ、80年代アイドルブームの中心に立った松田聖子。
また、河合奈保子、中森明菜、小泉今日子といった聖子のライバル達。
そして、時代を作ったグループアイドル、おニャン子クラブ。
90年代、冬の時代の後にやってきた現代アイドルの時代。
AKBグループ、ももいろクローバーZ、モーニング娘。を軸に、PerfumeやBABYMETALからローカルアイドルたちまで、もはや挙げればきりがない。

【主な目次】
《第一章 アイドルのメディア産業論》
 ・80年代アイドルの時代へ
 ・「アイドル」のビジネスモデル
《第二章 アイドルの消費論》
 ・劣ったものが消費選考されるパラドクス
 ・アイドルの消費メカニズム
《第三章 アイドルの進化論》
 ・「アイドル冬の時代」
 ・アイドルとアイドルビジネスの「再生」
 ・「アイドル戦国時代」
《第四章 アイドルの国家論》
 ・日本のグローバル市場主義受容物語
 ・現代アイドルの機能~ヘタレマッチョの誕生
 ・「中産階級主義国家・日本の理想」と「アイドル」
《第五章 アイドルの世界平和論》
 ・「マッチョの国」と「ヘタレの国」のグローバル市場
 ・グローバル市場、平和、そして文化

はじめに アイドルからこの国を考えよう

【第一章 アイドルのメディア産業論】

1:80年代アイドルの時代へ
  アイドルの発生~南沙織と山口百恵/アイドルの王道・松田聖子とライバルたち
2:「アイドル」のビジネスモデル

内容説明

「カワイイ」は“経世済民”の力を持っている。弱くて強い中産階級、モーレツでも落ちこぼれでもない中間層、“ヘタレマッチョ”諸君、アイドルと生きよ!!

目次

第1章 アイドルのメディア産業論(80年代アイドルの時代へ;「アイドル」のビジネスモデル;80年代アイドル時代の終わり)
第2章 アイドルの消費論(劣ったものが消費選好されるパラドクス―かわいい論;アイドルの消費メカニズム;「アイドル」時代とそのメカニズムの終焉)
第3章 アイドルの進化論(「アイドル冬の時代」;アイドルとアイドルビジネスの「再生」;「アイドル戦国時代」―AKB48とももいろクローバーZと当代モーニング娘。)
第4章 アイドルの国家論(日本のグローバル市場主義受容物語―アイドル小氷期を巡って;現代アイドルの機能―ヘタレマッチョの誕生;「中産階級主義国家・日本の理想」と「アイドル」)
第5章 アイドルの世界平和論(「マッチョの国」と「ヘタレの国」のグローバル市場;グローバル市場、平和、そして文化;グローバル・アイドル主義)

著者等紹介

境真良[サカイマサヨシ]
国際大学グローバル・コミュニケーション・センター(GLOCOM)客員研究員。他に、経済産業省国際戦略情報分析官(情報産業)。1968年東京都生まれ。学生時代よりゲームデザイナー、ライターとして活動し、1983年に東京大学を卒業、通商産業省に入省。経済産業省メディアコンテンツ課の起ち上げに課長補佐として参画。その後、東京国際映画祭事務局長、早稲田大学大学院客員准教授、(株)ドワンゴ等を経て、現職。専門分野はIT、コンテンツ、アイドル等に関する産業と制度(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Willie the Wildcat

30
偶像。時代背景との関連性の紐解き。非実力派vs.実力派と、マッチョ主義vsヘタレとの紐付け。心の揺れが変化の要因。変化とは、グローバル化などが齎した社会・ビジネスなどの環境変化。心の余裕の”波”が、非日常である偶像への心情である崇拝、憧れ、支援などの際に繋がる。家族構成の変化の影響と、戦後からではなく80年代からの比較検証の背景が気になるところ。ビジネスの観点は、『プロデュース戦略』の変遷が興味深い。心のあり方、やはり消費者の琴線へ響く戦略に業界の壁は無い。2015/01/30

DAdadaDAI

9
アイドル論の視点から日本を論じた良書。承認欲求等が逆に賃金水準が低い幸せな貧困というグローバル市場の綻びを露にした。 この現象の肝となるアイコンが中産階級主義のヘタレマッチョという。大きな夢を見ることなく、それでも目の前の手の届く挑戦を諦めずに続けようとしている人々=日本人の中産階級。今を生きる上でヘタレマッチョを心の次元で支える一助になるのがアイドルならば、横のつながりも感じられる新たなステップに移行するのではなかろうか。2014/10/13

ヤエガシ

4
アイドルを論じつつ、グローバル市場経済や世界的中産階級の解体についてまで言及するという、かなりアクロバットな一冊。 不完全さが商品価値であるアイドルが、マッチョ志向なグローバル市場経済社会の中で、ヘタレてしまいかねない人々を、「私も頑張るからあなたも一緒に頑張ろう」と励ます。これが、現代社会においてアイドルが求められている要因である、というようなことが書かれています。 アイドルの話より、途中で差し挟まれる経済の話のほうが、難しかったけど、面白かった。 2014/11/17

徒花

3
おもしろかった。70年代から現在に至るまでのアイドルのあり方と、日本の政治、経済、社会状況をリンクさせながらたどっていき、最終的には「アイドルは世界を救う」というところに持っていく論。ただし、ちょっと文章が硬くて読みにくいし、学術的な用語も散見されるので意味がつかみにくいところもある。ただ、なぜ現在に至ってもアイドルがこれだけ人々に支持されるのか、という疑問については納得できた。冒頭で「日本の社会動向とアイドルの年表」を挿入しているのも親切。2015/09/18

kouki_0524

2
経産省の官僚かつ、もののふの著者が、日本経済の歴史にアイドルの隆盛を重ねて評論する。無理がありそうな部分もあるが、アイドル-ヘタレ、アーティスト-マッチョの図式による比較は確かに説得力がある。これにより、現代アイドルの存在意義が見事に語られていて、腑に落ちる。しかもただの客観論だけでなく、最近の国家主導の「クールジャパン」政策にくぎを差すことも忘れていない。表紙にある「アイドルがわかれば日本経済がわかる」は嘘だけど、面白いことは間違いない。2015/10/15

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