出版社内容情報
エコノミスト・高橋亀吉は、何を問題提起して論じてきたのか。その観察眼と理論構成の精髄を全著作の内容に踏み込んで、その卓抜した成果を客観的に説く。
内容説明
高橋亀吉は、我が国で最高に活躍した経済評論家である。半世紀に及ぶ彼の業績を、凌駕しえた者はまだいない。定職を持たず組織の助けなく、現役第一線の経済評論家として、素志を貫いて、一生の主題を記述し終わった。著者は独立独歩の高橋亀吉を敬愛する。
目次
第1章 生活賭けた経済評論家独立
第2章 現場を知る者の強み
第3章 現実を直視する分析
第4章 独創的活動の輝かしき第一期
第5章 昭和を決定づけた金解禁論争始末
第6章 現状分析に冴える手さばき
第7章 明治政府勝利す
第8章 人間学的経済史の創造
第9章 高橋流経済思考方式の追求
附録 経済評論家の系譜
著者等紹介
谷沢永一[タニザワエイイチ]
昭和4年、大阪市に生まれる。昭和32年、関西大学大学院博士課程修了。関西大学文学部教授を経て、現在、関西大学名誉教授。文学博士。専攻は日本近代文学、書誌学。社会評論でも活躍。サントリー学芸賞、大阪市民表彰文化功労、大阪文化賞受賞
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感想・レビュー
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KAZOO
88
高橋亀吉の著作の批評を行うことによってある意味高橋のエコノミストとしての考え方の軌跡をたどっていくことになっています。特に若い頃の著作については私もあまり読んでいないので参考になりました。付録の「経済評論家の系譜」は谷沢さんの経済批評に対する考え方がよく表れている気がしました。2018/04/19
yo
6
経済評論家高橋亀吉の著作を一つ一つ評していくだけの本。本人の生き様とか、エコノミストという仕事に対する姿勢とか、そういうのを期待していたのでかなり外してしまった。2017/09/17
ken_ai
0
高橋亀吉の著作を一冊ずつ批評している。高橋亀吉のことを知るのにはあまりてきしていないかもしれない。2011/07/04