出版社内容情報
2003年刊『経済学者たちの闘い』の新装版。書き下ろし「リフレ戦記」を追加。今日への示唆に富む、論争の歴史。
経済学者とは何者か? 18世紀以降、経済学者たちは繰り返す不況を解決し、既得権益を打破しようと、論争・奮闘を繰り広げてきた。市場経済や自由貿易といった現代の仕組みは、そうした中で勝ち取られたものだ。
そして、現在の日本。デフレは十数年に及ぶ。その処方箋としてリフレーション政策がようやく第一歩を踏み出した。我々は今、新たな闘いの目撃者となる。増補版には、書き下ろし「リフレ戦記」43ページを追加。
第?T部 経済学者たちの「勝利」と「敗北」
第1章 「欲張りなのはよいことだ」――マンデヴィルの世界
第2章 バブル崩壊後の経済学――二八〇年前のバブルと二人の銀行家
第3章 何のための「セーフガード」か?――ヒュームと既得権益との闘い
第4章 誰が改革を担うのか?――スミスと既得権益との闘い
第5章 歴史のなかの開発主義者たち――ハミルトンから村上泰亮まで
第6章 ソーントンの前例なき要求――中央銀行の責任(1)
第7章 リカードウの新平価解禁論――中央銀行の責任(2)
第8章 「影の大蔵大臣」バジョット――中央銀行の責任(3)
第9章 経済学者は冷血動物なのか?――J・S・ミル対反経済学者たち
第?U部 二〇世紀最高の経済学者は誰か?
第10章 景気が良くなると改革が進まない?――シュンペーターとしごき的構造改革
第11章 デフレと金本位制復帰――一九二五年春、ケインズの敗戦
第12章 一九三〇年代の「非正統的な」政策――ヴィクセルとその同僚たち
第13章 終わりなき闘い――その後のケインズ
エピローグ 再び、経済学者とは何者か?
補章 リフレ戦記--その後の経済学者たちの闘い
【著者紹介】
若田部 昌澄(ワカタベ マサズミ)
早稲田大学政治経済学部教授
1965年生まれ。87年早稲田大学政治経済学部経済学科卒業。早稲田大学大学院経済学研究科、トロント大学経済学大学院博士課程修了。専攻は経済学史。
内容説明
本書初刊からの10年間、日本は経済政策を間違い続けており、その主張はまったく古びていない。誤れる経済政策は政策当事者だけのせいではない。その陰には、経済学者とメディアの敗北がある。アベノミクスは成功するか?書き下ろし「リフレ戦記」43ページを追加。
目次
第1部 経済学者たちの「勝利」と「敗北」(「欲張りなのはよいことだ」―マンデヴィルの世界;バブル崩壊後の経済学―二八〇年前のバブルと二人の銀行家;何のための「セーフガード」か?―ヒュームと既得権益との闘い;誰が改革を担うのか?―スミスと既得権益との闘い ほか)
第2部 二〇世紀最高の経済学者は誰か?(景気が良くなると改革が進まない?―シュンペーターとしごき的構造改革;デフレと金本位制復帰―一九二五年春、ケインズの敗戦;一九三〇年代の「非正統的な」政策―ヴィクセルとその同僚たち;終わりなき闘い―その後のケインズ ほか)
著者等紹介
若田部昌澄[ワカタベマサズミ]
早稲田大学政治経済学術院教授。1965年神奈川県生まれ。早稲田大学政治経済学部経済学科卒業後、早稲田大学大学院経済学研究科、トロント大学経済学大学院博士課程単位取得退学。早稲田大学助手、専任講師、助教授を経て現職。専攻は経済学史。主な著書に『危機の経済政策』(日本評論社、2009年:第31回石橋湛山賞)、共著に『昭和恐慌の研究』(東洋経済新報社、2004年:第47回日経・経済図書文化賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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