出版社内容情報
丹念な数量的研究によって、日本の「特殊性」と「共通性」の双方を的確に分析し、明治以来1世紀にわたる日本の経済成長と構造変化を明らかにした総括的展望の書。
内容説明
最近、世界の日本をみる眼は大きく変わってきた。世界最大の純債権国となった日本に対し賛美と同時に警戒の声が湧き上がり、日本の成功は日本社会の特殊性によるもので、公正な競争が保証されていないと主張する人々もあらわれた。本書は、そうした人々の批判に対し、丹念な数量的分析によって、日本の特殊性と共通性の双方を的確に指摘し、明治以来1世紀にわたる日本の経済成長と構造変化を明らかにしている。最近年までのデータを加え、全面的に書き改められた待望の日本経済論のテキスト。
目次
1 総論 経済史概観(近代経済成長の条件整備;近代経済成長の概観:経済成長率の分析)
2 近代経済成長 生産と需要(工業化のなかの農業;工業化;資本形成とその源泉;外国貿易とその役割)
3 近代経済成長 要因と結果(人口と労働供給;労働市場と二重構造;財政と金融;物価と国民生活)
4 要約と結論(近代経済成長の回顧と展望)