平等社会―経済成長に代わる、次の目標

平等社会―経済成長に代わる、次の目標

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  • サイズ B6判/ページ数 313,
  • 商品コード 9784492223024
  • NDC分類 498
  • Cコード C3036

内容説明

人は格差社会で満たされるのか?健康問題や社会問題の大半は、格差が大きい社会で、より深刻だ。充実した生活は、格差の小さい、より平等な社会から生まれる。

目次

第1部 豊かになったが、社会はめちゃくちゃ(時代の終焉;問題は貧困かそれとも不平等か?;格差に苦しむのはなぜ?)
第2部 格差のコスト(コミュニティ・ライフと社会的関係;精神衛生と薬物濫用;肉体的健康と平均余命;肥満―収入格差が広がるほど胴回りも広がる)
第3部 より良い社会(機能障害を起こした社会;社会的遺産;平等性と持続可能性;未来の建設)

著者等紹介

ウィルキンソン,リチャード[ウィルキンソン,リチャード][Wilkinson,Richard]
格差と、健康の社会的決定因に関する国際的研究の発展を後押しする役割を果たし、その著作は10の言語に翻訳されている。ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスで経済史を学び、のちに疫学を学んだ。現在、ノッティンガム大学メディカル・スクールの名誉教授であり、またユニバーシティ・カレッジ・ロンドンの名誉教授

ピケット,ケイト[ピケット,ケイト][Pickett,Kate]
ヨーク大学シニア・レクチャラーであり、ナショナル・インスティテュート・フォー・ヘルス・リサーチのキャリア・サイエンティスト、ケンブリッジ大学で形質(自然)人類学、コーネル大学で栄養学、カリフォルニア大学バークレー校で疫学を学んでから、シカゴ大学で准教授を4年間務めた

酒井泰介[サカイタイスケ]
翻訳家、ミズーリ州立大学コロンビア校にてジャーナリズムの修士号を取得(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

りょうみや

16
同著の「格差は心を壊す」が良かったので前書となるこちらも手に取る。基本的な主張は変わらず、格差が個人的、社会的な生きづらさ、さらに地球規模の環境問題の根源だということを多くのデータを基にとても明快に示している。内容が重なる部分は多いがこちらも読んで損はない。本書は主にアメリカの格差が舞台で北欧と日本を格差の小さい社会の見本にしているが、著者による日本語版への前書きで最近のデータで日本の格差が拡大してきていることを危惧している。2020/11/21

セイタ

4
明快なロジックと豊富なデータで、所得格差のもたらす悪影響を述べた本!所得格差が大きい地域では少ない地域に比べ、平均寿命を始め、コミュニティ、精神衛生、薬物使用比率、肥満度、学業成績、十代妊娠率、収監率等社会の様々な側面で劣っている。しかも、所得格差の影響は所得が相対的に低い人だけではなく、所得が人口上位30%の人にも及ぼされる。この本を読んで、所得格差の持つイデオロギーを超えた非経済性に気付くことができた。しかし、それを保守的な人にどう伝えるかは非常に難しい問題である。2018/01/19

Mark.jr

2
「現代の我々は経済成長により豊かな生活と社会を手に入れた。じゃあ、次の目標は何か?それは格差を失くすことだ。」というのが、本書の主な趣旨になります。勿論、ただ単に理想掲げるだけではなく、データによって経済、健康衛生、社会的秩序まで広範囲格差のデメリットを挙げているのがミソです。2021/05/28

EnJoeToh

2
読んでおくと良い。2013/01/02

中山りの

1
貧困だけではなく、格差があること自体が様々な社会上の問題を悪化させる。または格差が少ないことが社会に良い結果を生じさせる。理屈はわかるし結論も賛成。訳者あとがきにもあったが、この理屈が社会を変える理由とならない人々がいるであろうことにも賛成。2014/03/19

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