内容説明
橋下徹―。彼は一体何者なのか。何を予期し、何を遂行し、何を具現化しようとしているのか。いかなる未来の到来を告げるものなのか。戦後政治を独自の炯眼で読み解いてきた著者が、その正体に切り込む。
目次
第1章 橋下政治に対する二つの相反する見方―善か悪か
第2章 『橋下語録』から読み解く橋下政治の異常性
第3章 「メディアが相手にしなくなったら自分は終了」(『橋下語録』)
第4章 『橋下語録』が物語る橋下徹氏の存在の意味
第5章 「大阪都」の根にある反中央・反東京・反権力の感情
第6章 橋下徹氏の巧妙な弁論術と政界操縦術―その限界
第7章 橋下徹氏の「国のかたち」論
第8章 毒舌、刺激的なきわどい独特の言葉で品性低きマスコミを取り込む
第9章 橋下徹氏の非常識発言が繰り返され拡大されるメカニズム
第10章 『橋下語録』から浮かび上がる橋下徹氏の政治論
終章 新しい時代が求める指導者像
著者等紹介
森田実[モリタミノル]
1932(昭和7)年静岡県伊東市生まれ。東京大学工学部卒業。日本評論社出版部長、『経済セミナー』編集長などを経て、1973年政治評論家として独立。著作・論文を著す一方、テレビ・ラジオ・講演などで評論活動を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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なかしー
35
発行日:2012年9月1日。タイトルの橋下徹~研究と聞いて前から気になって読んでみた。自身が定める政治家が持つべき資質(①平和②自立③調和)を基に、橋下徹(主に産経新聞大阪社会部の橋下語録)という政治家像を明らかにするといった感じか。 所感としては、あまりにも著者の主張部分が多く「研究」というより「評論」では?と思った(個人的意見) 当時(12年前)の橋下旋風を振り返る良い教材になった。2024/10/11
mochizo
5
まぁ、森田実さんのマスコミへの恨み節を下敷きにして橋下徹論を書いたという印象が強いです。確かにマスコミの影響力は大きく、それを盲目的に信じてしまう人目算いますが、きちんとした目を持つ人もたくさんいます。特にネット時代になってからは、そのあたりは大きく変化したのではないでしょうか。それより、森田実さんのマスコミ追放の真実がわかって面白かったです。2019/09/28
hideboo
3
タイトルに惹かれて一気に読みました。若干くどいところもありましたが、とても分かり易く、森田さんの姿勢がはっきり表現されていると思います。あまり肩に力を入れず、あっさり読むのがいいかもしれません。2012/08/20
コギー
2
思うところあって、図書館で借りて読む。2012年刊行。当時、橋下は大阪府知事の任期をわずかに残し、大阪市長に転じていた。この年の秋には石原慎太郎都知事と組み、石原の国政復帰ぶくみで国政政党まで立ち上げ、衆院選で多くの候補者を当選させた。橋下には、従来の政治に関与した企業や団体との関係は一切なく、バックボーンはテレビ出演を通じて作り上げた知名度だけであった。それは、テレビが国政に大きな影響力を与えたことの象徴ともいえる。令和の時代は、テレビのあり方にもこそ大きな「改革」が必要だろう。2020/09/01
あっき
2
マスコミに踊らされる政治家と国民。要するにバカは賢いやつに踊らされる。けど、バカの方が多いから世の中が踊らされてしまう。そもそも多数決で物事を決めていくことすら可笑しいのではと感じた。2015/04/24