出版社内容情報
本書の概要
文化史はしばしば授業の「補足」として扱われ、語句を伝えるだけで終わりがちです。ですが、文化は時代を映す鏡であり、その背景と特色をつかむことで、時代像が立体的に見えてきます。本書では、文化史授業を体系的に整理し、9つの実践事例を収録。社会科教師のための授業設計書。
本書からわかること
■ なぜ文化史の授業はうまくいかないのか
文化史の授業が「語句を覚えるだけ」で終わる背景には、明確な構造的理由がある。文化の学びは時代の政治・経済と深く連動しているにもかかわらず、授業では「おまけ情報」として切り離されて扱われることが多い。第1章では、「うまくいかない理由」を言語化し、授業づくりの出発点を解説します。
■ 文化史を「時代像をつかむ授業」に変える理論
文化史を「付け足し的知識」として扱うのではなく、「時代の転換を軸に時代像をつかむ授業」として設計するための考え方を提示します。文化史授業を4タイプに分類し、それぞれの特性と有効な場面を整理した枠組みは、自分の授業を客観視するための設計図として機能するようにします。
■ 9つの実践事例から、即使える発問・授業展開を学ぶ
中学校1年生~3年生の9つの文化史授業実践を収録。各実践は「作品名を覚える」から「なぜこの文化がこの時代に生まれたのか」を問い続ける設計になっており、発問・展開の流れを追いながら、理論と実践の往復を体験できる構成。読んだその日から自分の授業に落とし込みやすいように本を構成しています。
こんな先生におすすめ
・文化史の授業のつくり方に毎回悩んでいる中学社会科の先生
・語句の暗記にとどまらない、深い学びの授業をつくりたい先生
【目次】
第1章 文化史の授業の難しさ
なぜ私たちは「文化」を学ぶのか
現場が抱える難しさ
文化を「みる」ってどういうこと?
第2章 文化史の授業理論
文化史授業を研究と実践から読み解く
文化史授業の教材研究
第3章 文化史の授業づくり
文化史の授業デザイン
文化史の授業技術
第4章 文化史の授業実践
中学校第1学年
ギリシャローマの古代文明─古代文明の光と影─
平安時代─「平安」時代は無事で―穏やかな時代?─
鎌倉時代─やさしい仏像と力強い仏像─
室町時代─東山文化のよさはどこにある?─
安土桃山時代─戦いの時代に―茶の湯がもたらしたもの─
中学校第2学年
江戸時代─江戸時代の国際的な―土地『蝦夷地』─
江戸時代(化政文化)─ゴッホと浮世絵と町人と─
明治時代─どれが日本の絵?─
中学校第3学年
昭和時代─戦時中の文化 ―戦争と芸術─



