出版社内容情報
あまりにも厳しい学級
どれだけがんばっても、うまくいかないことがある。
困難に向き合い続けた著者の答えとは。
学級を成長へ導く10の原則
むずかしい学級づくりは、未来への手がかりだ。
本書の概要
学級崩壊、授業が成り立たない、子どもたちが教室に来ない--。いわゆる「教育困難校」と呼ばれる学校での実践を通して見えてきた、学びと信頼関係を育む教育の本質。従来の管理型指導では通用しない現場で、著者が試行錯誤しながらつかんだ具体的な指導の原則と、子どもたちとの向き合い方を余すことなく伝えます。
本書からわかること
・「荒れ」の構造的理解と対応の視点
「学級崩壊」や「荒れた学校」は、ある日突然生まれるものではありません。日々の小さな積み重ねが、やがて教室全体の雰囲気を変えていきます。本書では、荒れのパターンを示し、その背景にある子どもたちの不安や緊張を読み解きます。表面的な対処ではなく、構造的に理解することで、教師が本当に取り組むべき課題が明確になります。
・心理的安全性を育む10の原則
「むずかしい」学級を成長へと導くために必要なのは、子どもたちが安心して学べる「心理的安全性」です。本書では、4月のスタートから日常の授業づくり、言葉がけまで、具体的な10の原則を提示。「安心できる空気をつくること」「選択肢を与えて自己選択の機会を設けること」「小さな成功体験を積み重ねること」など、明日からすぐに実践できる指導の軸を解説します。
・一人ひとりに寄り添う関係性のつくり方
管理と統制ではなく、一人ひとりの存在を認め、その言葉に耳を傾けること。著者が大切にしてきたのは、子どもたちの小さな変化を見逃さず、肯定的な言葉を拾い続ける姿勢です。手紙を通じた信頼関係の構築、不安を取り除く言葉選び、発言を受け止めるまなざしなど、日々の実践から生まれた具体的なエピソードを通して、関係性を育む教師のあり方が見えてきます。
こんな先生におすすめ
? 学級経営に悩んでいる、特に「むずかしい」と感じる学級を担任している先生
? 課題が多いとされる学校(学級)で勤務している先生
? 従来型の指導が通用せず、新しいアプローチを模索している先生
【目次】
第1章 学級がうまくいかないときに見える教育の本質
「むずかしい」学級が問いかけるもの
実践の言語化の功罪
授業づくりの前にある、学級づくりという基盤
マニュアルが通じないとき、教師に求められる視点
「荒れ」とは、教育に何を映すのか
「むずかしい」学級が荒れやすい構造的な理由
見える荒れと、見えない荒れ
「解放型」と「冬眠型」 2つの崩壊のかたち
「学級崩壊」の先にある「学級融解」という姿
どんな学校文化で育ったかで変わる教師の立ち位置
第2章 学級の「荒れ」から見直す教育の出発点
「荒れ」はどのように始まるのか
「しんどさを乗り越えてこそ一人前」という幻想
理想と現実のギャップが問いかけるもの
「どんな言葉」をかけるかより、「どんな関係」であるか
子どもたちとの信頼関係構築のために
ルールは必要か、それとも不要か
「一人で抱え込まない」という選択の意味
保護者との信頼関係は4月に築く
第3章 4タイプの「むずかしい」学級が示すこと
「4月からすでに全員はいない」という現実
「マイナスからのスタート」とは何を意味するか
4タイプの「むずかしい」学級
第4章 「むずかしい」学級を成長へ導く10の原則
原則1:学級はそろわないものだと理解する
「全員で」から「それぞれが」へ
そろえることを手放す勇気
ゆるめることで見えてくる景色
原則2:安心できる空気を育てる
「安心できる空気」から、すべてが始まる
「安心できない空気」とどう向き合うか
4月に信頼と安心のタネをまく
教室の「空気」は、教師のふるまいで変わる
安心が言葉を引き出す
教師の一言が変える教室の空気
SIMPLE IS BETTER
原則3:参加を「他人事」から「自分事」へ変える
実感を伴う指示が行動を変える
授業を「行事化」する
宿題やテストに「遊び」の要素を組み込む
それぞれの参加観を尊重する
原則4:秩序は環境が育てる
日常の流れをルーティン化させる
遊びの中で学ぶ、他人との関わり方
「きちんと」に頼らない授業づくり
原則5:ルールは譲らない システムは柔軟に 文化は自由に「ルール・システム・文化」という3つの視点
ルールは絶対に譲らない
システムは深追いしない
文化はつくるものではなく、育まれるもの
原則6:エネルギーを転化させる
エネルギーを転化する
やんちゃな子どもには「役割」を与える
不安で行動できない子どもには「挑戦心」を
原則7:選択肢で主体性を育てる
「やるかやらないか」ではなく「どれにするか」で問う
授業に自己選択の機会を設ける
子どもに委ねる授業にもグラデーションがある
内容説明
どれだけがんばっても、うまくいかないことがある。困難に向き合い続けた著者の答えとは。学級を成長へ導く10の原則。
目次
第1章 学級がうまくいかないときに見える教育の本質(「むずかしい」学級が問いかけるもの;実践の言語化の功罪 ほか)
第2章 学級の「荒れ」から見直す教育の出発点(「荒れ」はどのように始まるのか;「しんどさを乗り越えてこそ一人前」という幻想 ほか)
第3章 4タイプの「むずかしい」学級が示すこと(「4月からすでに全員はいない」という現実;「マイナスからのスタート」とは何を意味するか ほか)
第4章 「むずかしい」学級を成長へ導く10の原則(学級はそろわないものだと理解する;安心できる空気を育てる ほか)
著者等紹介
小野領一[オノリョウイチ]
1984年、奈良県生まれ。近畿大学卒業後、大阪教育大学第二部へ進学。現在は校区内の池越しに薬師寺と興福寺が望める奈良県内の公立小学校に勤務。関西教育サークル「かれ笑らいす」代表。京都府木津川市の同じ町内に住む教員で構成されている、木津川市教員サークルに参加。子どもの授業態度や学力の低さ、非行などにより教育活動が困難な学校での勤務経験を重ねる中で、「教師と子どもの信頼関係」および「子ども同士の人間関係」の構築こそが、学級づくりにおける最優先事項であると考えるようになる。その経験をもとに奈良教育大学教職大学院へ進学し、学習指導ではなく、集団育成に関わる指導行動に焦点を当てて二年間研究。現在も、困難な学級における学級マネジメントや、力量のある教員の指導に見られる共通点について研究を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。



