出版社内容情報
本書の概要
これまで大ベストセラーを出してきた77歳のレジェンドによる最後の1冊。表舞台から引退する野中信行先生が、最後に伝えたいことをまとめた。これまでの実践の集大成と、これからも教師人生を歩む方々へのラストメッセージである。
本書からわかること
・最後の警鐘
「今までのやり方が、どうして通じなくなったんだろう?」
この大きな課題に立ち向かってきた著者が出した答えとは。
厳しい現実を避けていては、本当に必要な方策は立てられない―その想いであえて厳しい問題提起する。
・現場で培った54年間の集大成
3:7:30の法則、「味噌汁・ご飯」授業、2:6:2の組織論、やんちゃな子への対応方法、ラブレターブック(ハートフルメッセージ)など、数多く生み出されてきた実践をこの1冊に収録。学校の中に、「秩序」と「役割」を整備、回復する方法を改めて提案する。
・ラストメッセージ
これから現場を生き抜いていくには、どれを「センターピン」として捉えるべきか。
「なにより、教師は子供の前で機嫌よく振る舞うことです」
「あんた、子供の声がうるさく聞こえるようになったら教師をやめんば!」
これからも教師人生を歩む方々へのメッセージを綴る。
こんな方におすすめ
・学級崩壊などの苦しい現場に身を置く先生
・これまで野中先生のご著書を手に取られた先生
・教師人生を力強く生き抜いていきたい先生
【目次】
まえがき
第1講 教室の変貌~私が見てきた30年
教員生活・今昔物語
? のどかな初任時代
? 忙しさを感じないガリ版印刷の時代
? 様変わりした学校現場
座標軸1 学校現場はどう変わってきたのか
? 30年の間の子供たちの変貌
? 学校現場の大きな岐路
? やりたい放題の日本
? 南直哉氏の提言を受けて
第2講 学級経営「再考」
今の学校現場で何が起こっているのか
? 「学校崩壊」現象が起こり始めている
? 子供たちの価値観の変化
? 一人ひとりに寄り添う教育が抱える問題
? 教育の土台づくり
座標軸2 子供の価値観の変化はどうして起こったのか
? 変わりゆく家族の実態
? 消費によって人間関係がつくられる
第3講 教育困難校の学校改革
まずは学級を軌道に乗せる
成功した学校改革4つのこと
? 職場づくり
? 土台づくり
? 自慢づくり
? 授業づくり
座標軸3 学校の「秩序」と「役割」を回復する
第4講 学級を回復する具体的提案
学級が荒れてきたらどうしたらいいか
? だんだん学級が荒れてくる
? 「学級づくり」からやり直す
? うまくいった原因とは何か
学級がうまくいくかどうかの岐路はどこか
荒れている学年、学級を担任したら
やんちゃな子供との「関係づくり」をどうしていくか
? 急きょ、5年のクラスへ入る
? やんちゃな子が取った行動
? 「めんどくせえ~」と言われて
? A君、ゲームに参加する
? やんちゃな子供への「言葉かけ」
ハートフルメッセージの威力
座標軸4 「安心できる秩序」をつくるための組織論
? 問われている課題の変化
? 「秩序」とは何か
? 「秩序」をつくる
第5講 生命線としての「日常授業」
今、最も必要な教育を考える
? 学校訪問で算数の授業をする
? 「味噌汁・ご飯」授業の提案
? もっとも必要な教育の課題とは何か
①若い人たちが自分の言葉を取り戻すこと
②「単語」で答えていく生徒たち
③考えない子供をつくっている
座標軸5 今までの授業研究を乗り越える
最終講 ラストメッセージ~これからの教師人生を生きる~
大谷翔平選手の「センターピン」
現場教師の「センターピン」
あとがき