出版社内容情報
国語を教える教師ならば、必ず知っておいてほしいこと
本書の概要
国語授業であたりまえに行われている「定番活動」を、何のために(目的)、どのように教えるのか(方法)、そしてどのような言葉の力の獲得に導くのか(つながり)から問い直し、活動の本質を解説する。
本書からわかること
国語授業の定番活動
物語文の授業では、初発の感想を書かせたり、登場人物の気持ちを考えさせたり、クライマックスを探したり、説明文では文章構成図にまとめたり、主張や要旨を捉えたり、他にも「まとめとふりかえり」を書かせたり、音読をさせたり、国語授業には、そのような「定番活動」ともいうべき授業スタイルがあります。 しかしながら、その活動の目的を明確に理解して授業に取り入れている先生はどれくらいいるのでしょうか。 毎日のようにある国語授業で、その活動が、どのような「言葉の力」に結びついていくのか、どれくらい意識できているでしょうか。 本書では、国語授業で行われてきたそのような「あたりまえ」の活動を、「目的・方法・つながり」から問い直すことで、汎用的な言葉の力を獲得する授業づくりを提案しています。
「話し合い」の目的・方法・つながり
本書から一例を挙げます。 国語授業にかぎらず行われる「話し合い」ですが、一般的には、グループで話し合うなかで、理解できている子どもの意見を皆が共有し、答え(結論)としてまとめ、全体交流の場で発表するという流れがあります。 しかし本書では <目的> 全員一致の「答え」「結論」を出すことではない。「わからない」「悩んでいる」も含めたさまざまな考えを知り、「自分の考えをもつ」ため。 <方法> まずは「疑問がある」「わからない」子どもから発言させる。それらを踏まえて「自分の考え」をもっている子どもが発言し、交流する。結論は出さなくてよい。 <つながり> 「わからない」をベースに主体的で対話的な学習が始まり、また互いを認め合う学級づくりにもつながる。 としています。結論に向かって集約していくための話し合いから、それぞれに「自分の考え」をもたせ、深めるための、いわば問題意識を共有するための学びのスタート地点とするための話し合いへとシフトチェンジをする必要があるのです。
汎用的な言葉の力の獲得に向けて
本書で提案する「目的・方法・つながり」は、すべてその教材、活動「で」教えるべき内容を明確にするために必要なものです。 それは、教材「を」教えることに終始してきた国語授業からの脱却です。 「ごんぎつね」で学んだことが「大造じいさん」で生かされるように、自らの学びを自覚化し、新たに出合うテキストに意欲的に向かえる子どもを育てることが、国語を教える教師として大切な教養といえるでしょう。
こんな人におすすめ
国語授業で何を教えたらよいかわからない先生、自分の国語授業に自信がない先生、今あらためて、自分の国語授業を見直したい先生におすすめの1冊です。
内容説明
国語授業の「あたりまえ」を問い直そう。何を、何のために、どのように教えるのか、どのような資質・能力の獲得に導くのか。授業における活動の本質を解説。
目次
1章 国語授業の定番活動編
2章 物語文の授業編
3章 説明文の授業編
4章 詩・短歌・俳句の授業編
5章 白石式国語の定番技法
6章 Q&A編―教えて白石先生
著者等紹介
白石範孝[シライシノリタカ]
明星大学教授。東京都の小学校教諭、筑波大学附属小教諭を経て、現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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