内容説明
子供が自ら思考を広げ深める「学びの構造」を読み解く「知」「徳」「体」を一体化させる授業とは?
目次
第1章 いま、なぜ資質・能力の育成が重視されるのでしょう?
第2章 世界で始まる資質・能力教育とは?
第3章 そもそも資質・能力とは何でしょうか?
第4章 なぜ21世紀に求められる資質・能力を育成することが必要なのでしょう?
第5章 21世紀に求められる資質・能力とは?
第6章 今後の課題
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
江口 浩平@教育委員会
11
【教育書】授業を創るうえで「その単元を通して身に付けさせたい資質・能力を明確にすること」は大切である。ただ、その「資質・能力」とは一体何かと問うた時にただ学習指導要領解説の指導事項を挙げるだけになってしまい、なぜその「資質・能力」が求められるのかが授業者に意識されていないのではないかと感じることが多い。本書のように世界の教育の動向を踏まえた理論は、日々の授業という実践を支える土台となるものである。実践を充実させるためにも、ぜひ一読をすすめたい。2022/11/01
isao_key
7
本書は国立教育政策研究所プロジェクト研究の中間報告。「21世紀を生き抜くために必要な資質・能力とは何か」「それを育成するための教育や評価の一体的な在り方はどのようなものか」という答えの出にくいテーマについて掘り下げて書かれている。変化が激しく将来が読めない社会には、例外的な事態も含め、様々な可能性を予測しておく力、最善の努力を尽くしても「分からないこと(未知なこと)がある」と想定しておく謙虚かつ慎重な態度、予測できなかった想定外の事態に対してもその場に「あるもの」を最大限生かして対処する力が必要になる。2017/05/19
ykoro
6
【速読】21世紀に子供が具備すべき要件について考察する必要が有り、購入。類似書の中で最もまとまっており、理解しやすい良書。他所に比べて、具体的な記述、事例が多いのが特徴。2016/03/26
松村 英治
3
難しい内容が易しく表現されていて分かりやすい。中教審やそのワーキンググループなどの改訂の作業とは100%一致するものではないが、方向性は当然同じくするもの。国の関連機関から、これほどまでのラディカルな考えが発信されるのは画期的なことだと思う。2016/02/28
Roy
2
国立教育政策研究所が前身機関のプロジェクト研究を学術的にとりまとめたもの。21世紀型スキルやキー・コンピテンシーなど近年の資質・能力観、それらを身につける学びとは何かをテーマに記述されている。学力の三要素やそれらを育む教育についてを理論的にまとめられており、この分野を学ぶ上で大変参考になった。わかりやすさという点では、「資質・能力と学びのメカニズム」の方が平易で良いかもしれない。2018/06/20