内容説明
本書では、発展的な学習や補充的な学習ということばの定義ではなく、子どもの科学的な概念の深化・拡大を図るために最低基準を超えるという立場に立ち、最低基準を超える内容を「発展的な学習内容」として示した。1では、「確かな学力の向上」を図るため、子どもの科学的な概念形成に影響するものは何か。授業をどのように構想すればよいのかの視点を示した。2では、子どもの学びが深化・拡大するための具体的な考え方と授業実践を次の視点でまとめた。3では、大きく変わろうとしている教科書を事例として取り上げ、最低基準を超える時間と内容を検討し発展的な学習内容と授業とはどう構想されるのかを示した。
目次
1 理科教師の責任―「わかる」授業の構想(発展的な学習、補充的な学習が問題提起していること;理解を大切にする教師が知らなければならないこと)
2 確かな学力を育む―「わかる」授業を創る5つの視点と13の実践(実感する学びを創る―「水溶液」;豊かな表現活動で子どもの科学を深化・拡大させる;ひたすら発見せよという指導観の転換;学びの履歴に基づく授業構想;状況に依存する子どもの存在を前提とした教材開発)
3 最低基準を超える―特色ある授業を創る(最低基準をどこまでどのように超えるか;最低基準を超える授業を創る5つの提案)
著者等紹介
益田裕充[マスダヒロミツ]
1964年埼玉県生まれ。公立中学校教諭。上越教育大学学校教育研究科修了(教育学修士)
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