内容説明
教育界では、新しい指導要領が示され、総合的な学習に関する話題が尽きない。確かに教科の枠が外され、内容も例えばで示されるなど、学校裁量の部分が非常に多く、教師主導型の指導者には迷いが生じるのかもしれない。ここで注目したいことは、総合的な学習のねらいを集約すると、総合的な学習を展開するなかで、自ら問題を見つけ、自らの力で解決していく一連の学習過程を身につけることと、そのための能力や資質、態度を育てていくことである。このねらいは、これからの時代を生きていく児童には不可欠なものであり、どうしても身につけなければならないものである。このねらいに示されている内容は特に新しいものでなく、地球社会に生きる人間教育にとっては、不易の力である。
目次
第1部 構造学習と総合学習(構造学習の原理;総合学習への広がり;根となる思考訓練;思考訓練を生かした国語科の学習;教科の主体的な学習)
第2部 実践編(理科学習から発展した総合学習―子どもからの贈り物;国語科の理解・表現を生かした絵本づくり―かいこくんの絵日記;子どもがつくる国際理解―海外から留学・帰国子女の対応;友情が支えた自立の道―父はガンだった)