内容説明
わが国の近代化過程のなかで、国民の育成という目標の達成のため効率に価値を置いて発展してきた現代の学校制度は、その帰結として今日様々な問題を抱える。本書は、現代の学校がいかに「効率」追求型になっているか、その諸相を明らかにしながらその超克の道を探る。
目次
序章 「効率学校」を超える
第1章 個性重視の学習システムへの転換
第2章 学級制度における効率主義の超克―現代社会における学級共同体の脱構築の視点から
第3章 受験勉強の超克―知識教育の転換
第4章 生徒指導観の転換―「個性を尊重する教育」「大学の学校化」との関連で
第5章 「持つゆとり」から「在るゆとり」への転換
第6章 近代学校の揺らぎ―新しい教育行為を求めて
第7章 義務教育制度を問う―学校選択の展望
第8章 脱年齢主義の行方と展望―教育と労働の“ゆらぎ”を読む
第9章 学校の存在意義を問う―脱学校の可能性
終章 「効率」学校超克への道