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プーチンの国家戦略―岐路に立つ「強国」ロシア

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  • サイズ B6判/ページ数 335p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784490209501
  • NDC分類 319.38
  • Cコード C0031

出版社内容情報

核・軍事・ウクライナ・NATO・中国・宇宙開発・・・ 大国ロシア、皇帝プーチンが思い描く策とは?謎の大国の全貌と戦略に迫るプーチン大統領が絶対的指導者として君臨するロシア。この大国は、どこに向おうとしているのか。軍事、核、宗教、ウクライナ、NATO、旧ソ諸国、北方領土問題、宇宙開発など多岐にわたる切り口からロシアの戦略に迫る。「軍事大国ロシア 新たな世界戦略と行動原理」で話題となった、いま注目の若手ロシア研究者 小泉悠氏の最新作。



序章 プーチンの目から見た世界



第1章 プーチンの対NATO政策 ― ロシアの「非対称」戦略とは

    1 ロシア軍の「復活」  

    2 NATOに対する「弱者の戦略」  

    3 ロシアの軍事力を支える「介入」と「拒否」  



第2章 ウクライナ紛争とロシア?「ハイブリッド戦争」の実際

    1 「ハイブリッド戦争」の方法論  

    2 クリミア半島電撃戦   

    3 泥沼化するドンバス紛争――もう一つの「ハイブリッド戦争」  

    4 ロシアにとっての「ハイブリッド戦争」   



第3章 「核大国」ロシア

    1 ロシアと「核なき世界」  

    2 積極核使用ドクトリンへの傾斜?  



第4章 旧ソ連諸国との容易ならざる関係

    1 不信の同盟CSTO   

    2 「同盟」のレゾンデートル  

    3 ミンスクに「礼儀正しい人」が現れる日  



第5章 ロシアのアジア・太平洋戦略

    1 日中露の三角関係  

    2 極東ロシアの軍事力  



第6章 ロシアの安全保障と宗教

    1 宗教を巡るポリティクス  

    2 ロシアの安全保障と「イスラム・ファクター」  

    3 「イスラム国」とロシア  



第7章 軍事とクレムリン

    1 「シロヴィキ」の台頭  

    2 シロヴィキをめぐる軋轢  

    3 「国家親衛軍」をめぐって   



第8章 岐路に立つ「宇宙大国」ロシア

    1 宇宙作戦能力の回復   

    2 宇宙産業の建て直しはなるか   

    3 もう一つの重要課題――外国依存からの脱却  



結 び  



おわりに  

小泉 悠[コイズミ ユウ]
1982年千葉県生まれ。早稲田大学社会科学部、同大学院政治学研究科修了。政治学修士。民間企業勤務、外務省専門分析員、ロシア科学アカデミー世界経済国際関係研究所(IMEMO RAN)客員研究員などを経て、現在は公益財団法人未来工学研究所で客員研究員を務める。ロシアの軍事・安全保障を専門としており、特にロシアの軍改革、ハイブリッド戦略、核戦略、宇宙戦略などに詳しい。主著に『軍事大国ロシア 新たな世界戦略と行動原理』(作品社、2016年)があるほか、『軍事研究』誌等でロシアの軍事・安全保障に関する分析記事を執筆している。テレビ、ラジオなどのメディア出演も多い。

目次

序章 プーチンの目から見た世界
第1章 プーチンの対NATO政策―ロシアの「非対称」戦略とは
第2章 ウクライナ紛争とロシア―「ハイブリッド戦争」の実際
第3章 「核大国」ロシア
第4章 旧ソ連諸国との容易ならざる関係
第5章 ロシアのアジア・太平洋戦略
第6章 ロシアの安全保障と宗教
第7章 軍事とクレムリン
第8章 岐路に立つ「宇宙大国」ロシア

著者等紹介

小泉悠[コイズミユウ]
1982年千葉県生まれ。早稲田大学社会科学部、同大学院政治学研究科修了。政治学修士。民間企業勤務、外務省専門分析員、ロシア科学アカデミー世界経済国際関係研究所(IMEMO RAN)客員研究員などを経て、現在は公益財団法人未来工学研究所で客員研究員を務める。ロシアの軍事・安全保障を専門としており、特にロシアの軍改革、ハイブリッド戦略、核戦略、宇宙戦略などに詳しい。テレビ、ラジオなどのメディア出演も多い。ロシア生まれの妻と娘の3人暮らし(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Miyoshi Hirotaka

28
ロシアはわが国の戦略的価値を完璧に理解している。ソ連崩壊で版図が縮小。中央アジアやカフカスからはイスラム、西からはNATOが浸透。これからの戦争は、核兵器ではなく電子戦だが、バイコヌール宇宙基地はカザフに属し、極東の新基地は完成が遅れている。基礎技術力や品質管理能力の低下で宇宙関連技術はウクライナ依存から脱していない。中国との蜜月を演出するが、わが国が神経を尖らす海域での合同演習や歴史戦への同調は避けている。今のところKGB仕込みの工作活動が唯一の攻撃力。資源の顧客になるわが国は彼の国にとって必要不可欠。2017/11/21

coolflat

17
冷戦が終結し、ソ連がワルシャワ条約機構を解体したにもかかわらず、あまつさえ、なぜNATOが存続しているのか。なぜかつてソ連の勢力圏であった諸国へと次々に拡大していくのか。これが、冷戦後のソ連が抱いた不満であり、現在まで続く「西側」への不信の一つの原因となっている。ロシア帝国以来の「歴史的空間」である旧ソ連諸国は、東欧とは別格の勢力圏であり、この地域へのNATO加盟は認められないものであった。ロシアの国際政治学者トレーニンは、ロシアの勢力圏を「支配圏」、「影響圏」、「利益圏」に分類して論じている。2017/06/22

BLACK無糖好き

17
著者はロシアの軍事・安全保障研究の専門家。ロシアの行動原理やプーチンの目から見た世界観などを多角的な視点から考察している。印象に残った点は、宗教と安全保障の関係に切り込んだ箇所。ロシアが多宗教国家である事が改めて認識できたと同時に、軍の中でロシア正教会の存在感が高まっている点に注目したい。従軍司祭の人数も今後増えるという。又、イスラム過激派とロシアの関係で、特に2014年以降「カフカス首長国」の一部指導者がISに忠誠を誓う動きなど、一帯の複雑な構図を詳説しており大変興味深い。 2017/01/01

やまやま

16
2016年の本ですが、概ね現在のロシアの状況が俯瞰できる叙述です。ロシアの行動は、追いつめられた強国として栄華の再興への意図と理解しても良いですし、ロシアの自立を保持する必死の努力との理解もできるという、恐るべき分析でした。プーチン氏は愛国心をもった冷静な指導者で、ゼレンスキー氏はナチス的な平和破壊者という像もロシアの論理からは自然に生まれてくることがよくわかります。ウクライナはロシアとして多くの住民を持ち手放せない「領土」であると考えれば、非道に至る心情も「理解」できます。大変悲しく残念なことですが。2022/08/22

sakadonohito

12
小泉悠氏の2016年出版の本。軍事面を中心にロシア(プーチン)がどうなろうとしているのか解説と考察が述べられている。軍事面に興味がないこともあり、見慣れない単語が頻出する本書は私にはちょっと読みにくかった。ソ連崩壊からの各方面の財政削減で色々とスカスカのペラペラになってしまい、資源輸出で持ち直したものの、国としてはハリボテに近いが大国としてのプライドは維持しているせいで旧ソ連圏への西側諸国の干渉に過剰に反応してしまい、結果悪い方へと悪循環起こしていると思いました。このままだと中国の駒へと落ちぶれそう。⇒2023/05/10

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