内容説明
時代考証学は時代劇や小説を通じて歴史に興味をもつ市民と歴史学を結ぶ。本書はこの新たな学問領域に挑む同学会の第一回シンポジウムの報告集。
目次
第1部 時代考証学会第一回シンポジウム「時代考証学―ことはじめ」(「時代考証学」の可能性;時代考証と歴史学―NHK大河ドラマ「篤姫」を題材に;ドラマとしての時代劇―パフォーマンス論的見地から;嘘から出る実―時代考証と表現;映像作品と時代考証;時代考証学会第一回シンポジウム;パネルディスカッション;第一回シンポジウムの総括;第一回シンポジウムレポート)
第2部 時代考証学に関わる現場から(「時代考証」とは何か―原作者の立場から;遠山景元と文化人の交流;演劇アーカイブズの可能性―劇作家北條秀司資料について;歴史教育と時代考証―歴史番組の教育利用と歴史考証成果の還元について;時代考証の末席から―逃げの口上ばかりが上手くなって;一市民からみた時代劇;編集者からみた時代考証;「時代考証」の可能性)
著者等紹介
大石学[オオイシマナブ]
1953年生。東京学芸大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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邑尾端子
2
近年、時代劇の考証には、史学・文学・儀礼・衣装・風俗・剣術・砲術・医術・所作・お国言葉など多数の分野の専門家が学際的に携わるようになった。それは、かつてのように正誤判断だけを行う外部監査のような役割に留まるものではない。研究者たちは各々の研究成果をもって歴史叙述の一端を担う存在として参画し制作に関与するまでになっており、考証はもはや歴史学など個別の学問分野とは一線を画した分野であるといえる。そして新たに生まれた「時代考証学」という分野。本書はその入門書であるが、大河ドラマ考証の実態がわかって面白い。2013/06/15
onepei
0
大河ドラマ本編のあと放映される、おまけのゆかりの地をめぐる紀行コーナーが好きなのだが、あのコーナーでも綿密な下準備と配慮が行われているとは知らなかった。2013/07/20
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