内容説明
逮捕されれば、即座に処刑されるのはわかっていた。スペイン人民戦線の英雄ホアキン・カベッサも、いまでは国家的犯罪者にすぎない。独裁者フランコは彼の首をほしがっている。しかし彼は帰ってきた。１４年にもわたる逃亡生活の果て、母は、妹は無事生きのびているのだろうか？それだけを確かめたかった。つかまったとしても、脱獄してみせる。おれは、ロシアの収容所すら脱走したのだから…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
コージ
2
「要人暗殺物」。スペイン内戦のヒーローが主人公。ヒーローと言っても敗れた側のヒーローだから戦争犯罪人。逃げた先がスターリン圧政化のソ連。一般市民の間にも告発の嵐。スターリン批判を口にした主人公は当然の様に極寒のシベリア送りになる。だが強制収容所から脱走に成功しスペインに戻る。当然スペインは彼をひっ捕らえ収容所送りにするがCIAが司法取引をする。スターリン暗殺を条件に解放すると‼。承諾した主人公はCIAの女性とクレムリンに向かう。暗殺は成功するのか！。下巻へ進む。2020/05/26
