創元SF文庫<br> 方形の円―偽説:都市生成論

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創元SF文庫
方形の円―偽説:都市生成論

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  • サイズ 文庫判/ページ数 224p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488796013
  • NDC分類 979.1
  • Cコード C0197

出版社内容情報

紙上に生みだされ、崩壊してゆく36の空想都市たち
カルヴィーノ『見えない都市』と同時期に構想され、
SFの女王ル=グインも愛した
東欧の異才による珠玉の掌編集

ヴァヴィロン(格差市)、アラパバード(憧憬市)、ヴァーティシティ(垂直市)……36もの短い断章から浮かびあがる、架空都市、幻想建築、そして虚像国家の創造と崩壊。カルヴィーノ『見えない都市』に先駆けて発表され、一読したアーシュラ・K・ル=グインが自ら翻訳を熱望した、ルーマニアの鬼才の知られざる傑作がついに文庫化。

内容説明

七重の階層構造を持つヴァヴィロン(格差市)、幻影の都市アラパバード(憧憬市)、天上と地下に永遠に続いていくヴァーティシティ(垂直市)…36の断章から浮かび上がる、架空都市、幻想建築、虚像国家の創造と崩壊。イタロ・カルヴィーノ『見えない都市』と同時期に構想され、アーシュラ・K・ル=グインが愛し自ら英訳を手がけた、ルーマニアが生んだ異才の傑作掌編集。

著者等紹介

ササルマン,ギョルゲ[ササルマン,ギョルゲ] [S〓s〓rman,Gheorghe]
1941年ルーマニア、ブカレスト生まれ。現ドイツ在住。65年にイオン・ミンク建築学校を卒業し、「スクンテイア」紙で建築・都市計画のコラムを受け持つ。多くの小説、戯曲、ノンフィクション、建築史関係の著作を発表し、2021年には長編Alfabetul distopiilor(ディストピアのアルファベット)を刊行

住谷春也[スミヤハルヤ]
1931年群馬県生まれ。東京大学文学部卒。ブカレスト大学文学部博士課程修了。85年レブリャーヌ『大地への祈り』で日本翻訳家協会文学部門最優秀賞を受賞。2004年ルーマニア文化功労コマンドール勲章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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藤月はな(灯れ松明の火)

53
健康診断での待ち時間の御供。作者自身が描いた各市の象徴図もシンプルながら忘れ難い。文明の行きつく先の「老成市」と文明が人を幸福にするのかを問い掛けた「原型市」は対比的だ。「同位市」や「等質市」は社会の為の個性や生活様式の均一化が何故、恐れられるのかという事を囁き、「戦争市」は人間の業の輪廻を抉り出す。「秘儀市」は映画『ミッドサマー』のように供物になる光栄と恐怖を心理的に訴え、「山塞市」は山が絡む謎の一端を幻惑的に解き明かす。「モーター市」と「学芸市」は社会風刺が強め。どの短編も魅力に溢れている短編集です。2023/12/09

tonpie

40
1960年代にルーマニアで書かれた、いくつもの偽の都市の生成と滅亡をテーマにした小説。 構成はカタログ的だ。「SF的想像力」が、裸で露出している印象。小説主義=ロマン主義への意趣返しと評価することもできよう。それが「クール」ということなのか、私には分からない。 「感情移入」というものを受け付けないように意図して書かれた「小説」。そんな「小説」作品に、どう入り込んだらいいのか、大変難問である。そのためか、いくつもの短編に、都市に「入り込もう」とする衝動にかられた人物が登場する。↓ 2023/12/04

塩崎ツトム

25
天子の展望を書いたのが「大説」、個人の実存を書いたのが「小説」と置くなら、都市というのはその中間を揺蕩う創造物になるんだろう。そこが都市の不安定さに繋がっているのではなかろうか。君主は都市を絵のようにつくろうとするが、そこの住民は名もなき民草であり、いつもこの二つの人々の力に引き裂かれようとしている。無謬で不変の都市を造ろうとしても、すべてはやがて砂に埋もれる。ならば代謝する都市ならば? しかしその試みが成功したことはない。ああ、永遠であり、なおかつ生きている都市はどこかにないものか?2023/10/02

新田新一

19
あまり読む機会のないルーマニアのSF。36の架空の都市が、豊かなイメージを使って描かれています。天井と地下に永遠に続いている「垂直市」(61ページ)のように斬新なアイディアに基づいた物語も多いです。興味深いのは、どの都市も何かが起こって、あっけなく滅びてしまうことが多いことです。一番の好みは123ページの「夜遊市」です。湖のある森のように見える都市で、夏至の夜に住人たちが海の中へ散歩に出かけます。この世界にずっと浸っていたくなるような美しいイメージを感じる物語でした。2024/01/24

Porco

16
淡々と書かれる様々な架空都市の記録。しかも時代も各都市の基盤が地球なのか異星なのかすら曖昧なとても不思議な本。作者の言うようにジャンルとしては小説なのだけれど前述したように、各掌編が独立しておりパッと開いたページの掌編を読む詩集のような楽しみ方ができる。2編目のアラパバード(憧憬市)も締めの「そうして束の間、人々は熱烈な偽りの至福に包まれる」が幻想的な美しさがあり一気に興味が出たが、モートピア(モーター市)のようにゴアで残酷な話もあったりと、話の内容もバラエティに富んでおり気軽に開いて何度も楽しめた。2023/10/15

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