出版社内容情報
第40回日本SF大賞受賞作
故郷を追放された主人公。
異種蘇倶の道連れとともに危険な旅へ出る。
著者による挿絵50点+全種蘇倶イラスト入り
その惑星では、かつて人類を滅ぼした異形の殺戮生物たちが、国を築いて暮らしていた。幼馴染を殺害して祖国を追われたマガンダラは、放浪の旅の途中で、滅ぼしたはずの“人間”たちによる恐ろしい企みを知る。それは惑星の運命を揺るがしかねないものだった。マガンダラは異種族の道連れとともに、戻れば即処刑と言い渡された祖国への潜入を試みる。日本SF大賞受賞作、文庫化。解説=円城塔
内容説明
その惑星では、かつて人類を滅ぼした異形の殺戮生物たちが、国を築いて暮らしていた。幼馴染を殺害して祖国を追われたマガンダラは、放浪の旅の途中で、滅ぼしたはずの“人間”たちによる恐ろしい企みを知る。それは惑星の運命を揺るがしかねないものだった。マガンダラは異種族の道連れとともに、戻れば即処刑と言い渡された祖国への潜入を試みる。日本SF大賞受賞作、文庫化。
著者等紹介
酉島伝法[トリシマデンポウ]
1970年大阪府生まれ。2011年「皆勤の徒」で第2回創元SF短編賞を受賞。同作を表題作とした短編集は書籍デビュー作ながら第34回日本SF大賞を受賞。2018年には英訳版が、2021年には仏訳版が刊行され話題となる。2020年、初長編『宿借りの星』で第40回日本SF大賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ひさか
17
2019年東京創元社刊。2024年9月創元SF文庫化。第40回(2019年)日本SF大賞受賞作。前編呪詛の果てるところ、海、後編ほんじつはお皮殻もよく、の3章と円城塔さんの解説。酉島さんの挿絵が面白く、マガンダラとマナーゾの道中記という趣きが楽しい。ラストでの創世への展開には驚いた。2024/12/31
すいそ・はいどろ
4
なんという難解さ。冒頭からずっと暗号を読まされている感覚に耐えているうちに全体像のほうが近づいてくる。言語感覚も世界観もドハズレすぎて逆に笑えます。すごいことは分かりますが、それ以外のことはコメントさえできない。2024/10/12
ポラオ
3
●読めば読むほど自分は今何を読んでるんだ…?という気持ちになってくるが、不思議と次第にこの世界観が癖になってくる。ラストは急に壮大になりすぎてちょっとついていけないところはあったが。ページをめくってて挿絵にゾワっとすること多数。2025/04/26
ひめの
3
かつて人を滅ぼした殺戮種族の星。マガンダラは倶仁を追放され放浪中、ラホイ蘇俱に出会う。放浪を続けるうち卑徒の密かな動きを知り、阻止のために動き出す。我々とはまったくことなる生活、文化を持つ生物たち、彼らは種族ごとに異なる役目を持ち互いに関係しあって一つの国をつくっている。その生活を描くためか物語は様々な当て字をつかってかかれていてその漢字の印象から文化を掴むという変わった読み味の作品。生態系や歴史には語られない大きな設定がありそうで深みがある。生物が織り成すネットワークも美しく好き。読みごたえがあった。2024/11/21
もんじゃ
1
★★★★★ いやー本当に面白かった。読み終えてしまい、若干ロスに陥っている位に、この世界にどっぷりとハマりました。2024/10/06