出版社内容情報
主人公たちの通う都内の高校へ転校してきた少女。彼女は超能力をもち、そして謎の超国家組織に追われていた。日本SF史に残る名作4部作が装いも新たに復活。解説=有川浩
内容説明
夏休みの最後の夜、オールナイト映画をハシゴした高校二年の榊は、早朝の新宿駅で一人の少女に出会う。小牧ノブ―この日、彼の高校へ転校してきた同学年の女子であり、超国家組織に追われる並外れた超能力の持ち主だった。彼女を守るべく雇われた私立探偵の奮闘むなしくさらわれてしまうが、友人たちは後を追い横須賀港に停泊する巨大原潜に侵入する。歴史を変えた4部作開幕。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mae.dat
202
先日読んだ『図書館戦争』の作中作『レインツリーの国』は、更に『フェアリーゲーム』と言う作品が起点となっていて……おや、これは無限に続くの?と、調べたら本書の事と。翌日効果線付きで目に止まって、これは運命ですか? と。でもリンクしていない様に思えるけど? タイトルから思う内容と随分違ってね。何でそうなるの? って方向に目紛しく場面が変化する様は『銀河ヒッチハイクガイド』を思い起こしましたよ。本書のもたらした功績は、有川浩さんによる解説に詳しく。それ迄に無かった創造の場が、産み出される切掛となったのですね。2022/03/08
海猫
95
最初の方で描かれる舞台背景は時代性を感じるものの一旦話が動き出すと抜群のテンポとノリで一気読めた。最初のソノラマ文庫は刊行時に本屋で見かけたのになあ。あの時買って読むべきだったかも。作品のトーンも今時のライトノベルに近いので本文にイラストが欲しいところですね。2011/09/04
おかむー
73
自分の原点と言って過言でない妖精作戦シリーズ。ソノラマ版に初めて触れたのが外伝的なⅡのハレーションゴーストだったのが幸いだったというべきか、順序が逆転してもスムーズに入れたのを記憶している。沖田のカッコよさ、つばさとの犬猿ぶり、探偵の無敵っぷり、榊の目立たなさ(笑)すべてにしびれたのは思春期真っ只中だったゆえか。全編ノリと勢いでテンポよく進む展開に一気読みは当然といえた。創元版での再読でそこかしにアラも見られるけれど、やはり当時のワクワク感は色褪せないのですよ。『絶品よくできました』
かえで
72
妖精作戦シリーズその1。高校生の榊裕は、新宿で超能力者の小牧ノブという美少女に出会う。榊の高校に転校してきたノブは、能力ゆえにある組織に誘拐されてしまう。榊と友人たちはノブを救うため敵の基地に潜入する!日本最古のラノベ(1984年!)と言われている本作。SFジュブナイルと呼ばれていたみたい。かなりSFしており、でも非常に読みやすい。常に続く緊張感と超展開に息をつく暇なし!涼宮ハルヒシリーズがこのシリーズから影響を受けているの、すごくわかる。文章に稚拙なところはありますが、それでも楽しめた。ああ、青春!2019/07/02
いりあ
67
笹本祐一が1984年に発表したデビュー作。アニメ化された"モーレツ宇宙海賊"の原作を書いている人です。昨今、大量生産されているライトノベルの元祖ともいえる本作は、ボーイ・ミーツ・ガール×スターウォーズな作品です。ジュブナイル小説しかなかった時代にこれが出た時は驚いたでしょうね。僕がラノベを読み始めた90年代前半は結構こういうタッチの作品が生き残ってました。残念ながら、ちょっと古びた感じになってしまったので現代の読者には物足りないかもしれないです。出来ればリライトしてもらって、幅広い人に読んで貰いたいです。2013/07/19