出版社内容情報
2016年の日本SF短編の精華を収録。今年度版には秋永真琴、上田早夕里、円城塔、北野勇作、倉田タカシ、小林泰三、諏訪哲史、高山羽根子、谷甲州、飛浩隆、酉島伝法、藤井太洋、牧野修、眉村卓、宮内悠介、山本弘らの小説16編をはじめ、石黒正数、弐瓶勉、山田胡瓜のコミック3編を収録。巻末には第8回創元SF短編賞の受賞作と選評を掲載。編者二人による各作品解説や年間日本SF概況、短編推薦作リストなど解説記事も充実した、2016年の日本SFが一望できる年刊ベスト・アンソロジー。
内容説明
2016年に発表されたSF短編の精華を集成。第8回創元SF短編賞受賞作を収録。
著者等紹介
大森望[オオモリノゾミ]
1961年高知県生まれ。京都大学文学部卒。翻訳家、書評家。責任編集の“NOVA”全十巻で第34回日本SF大賞特別賞、第45回星雲賞自由部門を受賞
日下三蔵[クサカサンゾウ]
1968年神奈川県生まれ。専修大学文学部卒。書評家、フリー編集者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
keroppi
60
弐瓶勉「人形の国」を目当てに読んだが、実に多様な作品が収められ、楽しみながら今のSF状況を知ることが出来た。新進作家がいる中で、眉村卓の作品があったのは嬉しかった。老境に入った作者の私小説的SFで、一番共感してしまったのは、自分も年を取ってしまったということか。巻末には、2016年のSF作品が解説してあるが、読みたい本がいっぱいあって困ってしまう。2018/05/08
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54
⭐️⭐️⭐️☆☆。割りとハード(に感じた)なSF短編集。まぁ、まぁ。笑。「人形の国」「太陽の側の島」「悪夢はまだ終わらない。」「海の住人」「古本屋の少女」「二本の足で」「電波の武者」は面白く愉しく読めた。反面、つまらないのは恐ろしくつまらなかった。途中で読むのを止めたのもある。2017/10/15
巨峰
40
図書館で特集コーナーにあったので借りてみたけど、読んでよかった。読んだことある人で良かったのは、藤井太洋さん、高山羽根子さん、上田早夕里さん。初読でよかったのは、山本弘さん、久永実木彦さん、秋永真琴さん。他の作品も読んでみよう。2024/11/02
鷺@みんさー
28
漫画はどれも面白かった。とは言え『人形の国』と『性なる侵入』とは真逆の面白さだけど。倉田タカシ『二本の足で』は、なるほど納得の面白さ。この世界観をもっと読みたいなぁ。高山羽根子『太陽の側の島』も良かった。往復書簡でこういう話になるのが染みる。宮内悠介『スモークオンザウォーター』も好き。味わいかみかみ。そしてヤスミンは確かにエロでグロなんだけど、タイトルからまんまなあの御方に持ってかれるよな~やっぱり。ヤスミン、またの名を【ガ】。2021/11/21
阿部義彦
27
あーやっと読み終わりました。短編集なので少しづつ読み進めましたがどれも楽しめました。今回は漫画が3篇と多かったですが。石黒正数さんの「性なる侵入」の阿呆ぶりにはぶっ飛びです。ディックの「聖なる侵入」からのもじりですがここまでエロ下らなくしてくれるなんて。デックの「聖なる侵入」は買って積読になってますがしばらくは読めなくなりました。まあどっちもイッチャッテるといえばそうなんですが。あとは写真とのコラボでの作品特に「古本屋の少女」が良かったです。端正な作品という事では「太陽の側の島」が印象的。2017/09/22