内容説明
最前線イゼルローン要塞への引越を機に、日記をつけ始めた少年ユリアン。彼は師父ヤン・ウェンリーをはじめとする、個性豊かな同盟軍の面々と過ごす日々を綴ってゆく。その日常の裏で、銀河帝国を二分する権力闘争や同盟内の不穏分子の動向に目を向けるヤンは、次なる戦いに思いを馳せていた。そして、帝国との捕虜交換式がイゼルローンで行なわれる事になり…。外伝第二弾。
著者等紹介
田中芳樹[タナカヨシキ]
1952年、熊本県生まれ。学習院大学大学院修了。78年「緑の草原に…」で幻影城新人賞受賞。88年「銀河英雄伝説」で第19回星雲賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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いわし
43
自由惑星同盟の英雄ヤン・ウェンリーを支えたユリアン・ミンツの綴った日記は、歴史上重要な価値を持つ1冊になるだろう。不敗の魔術師ヤン・ウェンリーは神格化され、彼が残した言葉のひとつひとつがヤン・ウェンリー語録として語り継がれるはずだから。ユリアンから見たヤン・ウェンリーは彼の側に大きく偏ってはいるものの、まぎれもない真実の姿を記しているのだから。ただもしこの日記自体が後世に残ったとすると、ポプランやコーネフらの漫才のような掛け合いまでもが一緒に伝わってしまうことが不憫でならない。ユリアンかわいいよユリアン。2020/09/12
ずっか
38
アニメと読友さんに刺激を受けて30年ぶりの再読!シェーンコップとアッテンボローの迷言、ポフランとコーネフの掛け合い、ヤンさんの名言。まさにバイブル✨😆✨私の青春がよみがえるような幸福感でした💕2020/07/20
りんご
32
なかなか読み進められなかった言い訳から入ります。外伝なわけよ、終わったドラクエのレベル上げに近い。日記なので、ストーリーが繋がってるわけではないため(次どうなっちゃうの?)ってお楽しみが少ない。それよりも一ページ進むごとに「ああユリアン尊い」「君の眼にはこんな風に映ってんだね」「ユリアンかわいいよユリアン」と尊いがあふれて進まなかったのが一番です。「ユリアンのイゼルローン日記」タイトルだけで愛おしさにキュンキュンだぜ。わしこんなオタクっぽかったけ?2020/08/06
Aquarius
32
サブタイトル通りのユリアン日記なのだがどうにもこうにも心地良い。帝国側が真面目の真面目だけにヤンファミリーの自由さが際立つ。本編のどの部分にあたるんだ?と思いつつもまだ序章に過ぎないという…。外伝を読むと本編が読みたくなるのは仕様であり、初回で味わえなかった楽しみが増えるのは再読の醍醐味。また彼らに逢いたいと思える物語に出会えたことは幸福の極み。大人買いしたくなる衝動を抑えつつ続きを!2016/07/18
canacona
30
本編読了済。外伝1に続き、みんな生きてるー!平和じゃないんだろうけど、平和。ユリアン文章うますぎる、気の利いた言い回し。ユリアンと、毒とクセのある周りの大人たちとの何気ない日常会話が、にやにやしちゃって、本当にいい。本編と合わせて読みたくなります。2020/06/07