内容説明
金曜の夜、ぼくたちはドライヴイン・シアター“オービット”に集まった。いつものB級ホラー映画オールナイト。いつもの大騒ぎ。だが突然、血の色の光を放つ怪彗星が襲来し、観客全員が異空間に閉じ込められてしまった!娯楽の殿堂から一転、生き残りを賭けた凄絶な戦場に変わる“オービット”。ぼくたちはここから生還できるのか?伝説のスラプスティック青春ホラーSF。
著者等紹介
尾之上浩司[オノウエコウジ]
英米文学翻訳家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
コットン
65
低俗なB級スプラッタ映画をドライブインシアターで見るうちドライブインシアターごとその空間が閉じ込められ、その内スプラッタ映画さながらの事態に…。気軽に斜め読みするのが正解のお話。2021/09/15
nuit@積読消化中
28
レビューは後日〜2022/11/06
hit4papa
12
カルト的な評価を得ている作品です。B級スプラッターホラーへのオマージュとも、おばかSFとも、青春小説ともとれる不思議な魅力を持っています。嫌いな人は相当嫌いだと思いますが、不条理ともいえる奇怪さがなんとも楽しいのです。 2013/02/03
co_taro
8
2003年創元刊行、積ん読のまま塩漬けだった本を初読。霧(隔絶)ネタといえば、Sキング『霧』とか小松左京『首都喪失』とか思い浮かぶけれど、この作品は比べるのがはばかられるほどおバカにぶっ飛んでる。一方で青春・友情・家族の絆といった導入部のそれはSキングな切ないテイストも感じたり、でもやっぱり思い出すのはスプラッターパンク!Cバーカー,ケッチャム,Rレイモン,Jスキップ,Cスペクター、一時期文庫で翻訳物プチブームだった?あの頃懐かしい!読み終わって、ハップ&レナードシリーズも読み返したくなってしまいました 2025/04/12
けいちゃっぷ
8
ドライヴイン・シアターが突如脱出不可能な閉ざされた世界となる。 設定は好みだが、その後の展開はうーん。 途中までは思弁的な話になるのかと思ったぜ。 作者がB級ホラーが好きというのは分かったが、これ一作だけでは蛇の生殺しだよね。 続編はどうした。 249ページ 2012/05/31