出版社内容情報
キム・スタンリー・ロビンスン[キムスタンリーロビンスン]
著・文・その他
大島豊[オオシマユタカ]
翻訳
内容説明
地表社会の目を逃れて活動していた“最初の百人”は、突如として暫定統治機構から襲撃を受けた。彼らの存在が、ついに明るみに出たのだ。彼らは植民者の総力を結集し、ひとつずつ反撃を開始する。統治機構による急激な緑化と、超国籍企業体の侵攻をくいとめるのだ。そして、めざすは火星の独立である。今度こそしくじってはならない。『レッド・マーズ』を凌ぐ圧倒的な迫力と、新しい世界創造のための真摯な考察が、SFならではの興奮を呼び覚ます。大河三部作第二弾。ヒューゴー賞・ローカス賞受賞作。
著者等紹介
大島豊[オオシマユタカ]
1955年生まれ。上智大学外国語学部卒
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
SINKEN
9
【総評】★★☆☆☆ 【感想】ストーリー的にはかなり好きな部類で面白いのだけど、少し冗長になり過ぎ。原書がそうなのか、翻訳がイマイチなのか、どちらにしてももう少し削ぎ落してテンポよく読み進められる方が、より没入しやすくなると思う。特にグリーンはただただ長いように感じられた。ブルーも読むつもりだけど、その前にレッドから再読しておさらいしておかないと、ついていけなくなってしまう気がする。それにしてもヒロコって一体なにもの???2017/09/14
medihen
8
再読のはずなのに、内容をほとんど憶えていなかった。それもまた良し。 下巻前半のイベントは火星独立勢力を糾合した連合会議。さらにマヤ視点で、美しくも迫力に満ちた、火星における地中海誕生の姿が描かれる。そして、地球での激変をきっかけに二度目の革命へ。前回は、人間が少なすぎ、連携が弱すぎ、そして大気が薄すぎた。そのすべてが変わった状況で革命が進む。SFにおける独立革命と言えば『月は無慈悲な夜の女王』だけど、あの話ははるかに単純で楽天的だったなぁ。2019/12/11
スターライト
4
2061年の轍を踏むことなく、「自由火星国」を作るにはどうしたらよいか。その過程が思考錯誤を経ながら進めている様子が、様々な勢力の思惑を交えながら描かれる。超国籍企業体プラクシスが、ちょっとした救世主のように扱われるのが少し不満。もう少し内部をかきまわしながら、新しい国づくりに寄与していくような展開でも良かったのではないか。とはいえ、濃密で贅沢な読書時間を過ごせたので、基本的には満足。完結篇の邦訳も、そろそろ出してほしい。2013/04/13
はあびい
3
第二部読み終わりました。赤い火星は緑の火星に変わっていきました。そして残りの「ブルー・マーズ」が楽しみです。2022/08/08
レイス
3
ぐだぐだと長い説明を読んでも想像しにくい舞台なので意味がない気がしてきた。革命ってやつは下準備と忍耐なのね。読むのにも疲れた。でも、ところどころ面白いsfはあった。ただ、重力1/3でも70kmの徒歩での避難できるかなーと疑問に思う。私だと、あの気温なら3~4時間で脱落するな。それから私はサックスがお気に入りなので、ナディアの見え方は複雑だ。トカゲ…。2020/02/15