出版社内容情報
皇帝直属聴聞卿マイルズは途方に暮れていた。皇帝の命で、“キボウダイニ”と呼ばれる惑星で人体冷凍術の蘇生会社主催の会議に参加したところ、反乱分子らしき連中に誘拐されてしまったのだ。誘拐犯の手からは逃れたものの、地下に広がる冷凍睡眠施設で迷ってしまい、偶然出会った少年ジンに助けられた。ジンの母親は何らかの事情で強制的に冷凍睡眠させられているらしい。この惑星で何が起きているのか？ 大人気のシリーズ最新刊。
ロイス・マクマスター・ビジョルド［ロイス・マクマスター・ビジョルド］
小木曽絢子［オギソアヤコ］
内容説明
マイルズは途方に暮れていた。皇帝の命で、“キボウダイニ”と呼ばれる惑星で人体冷凍会社協会主催の会議に出席したところ、反乱分子らしき連中に拉致されたのだ。なんとか逃れたものの、地下の冷凍保存施設で迷い、偶然出会った少年ジンに助けられた。実はジンの母親は強制的に冷凍保存されてしまったらしい。この惑星で何が起きているのか？人気シリーズついにクライマックス。
著者等紹介
ビジョルド，ロイス・マクマスター［ビジョルド，ロイスマクマスター］ ［Ｂｕｊｏｌｄ，Ｌｏｉｓ ＭｃＭａｓｔｅｒ］
１９４９年、アメリカ生まれ。８６年に『名誉のかけら』でデビューしたのち、わずか数年でヒューゴー賞、ネビュラ賞を次々と受賞、一躍その地位を確固たるものにした
小木曽絢子［オギソアヤコ］
東京女子大学文学部英米文学科卒（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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sin
97
マイルズの気儘な旅路も、今回この使命を片付けた後のある出来事によって終止符を打たれてしまったようだ。ﾒﾒﾝﾄ・ﾓﾘ… 避けようのない人生に在るべき別れによって彼は大きな責任を引き継いだのだから…振り返ってみれば身体のハンディキャップとそれに纏わる偏見をはね除ける姿がこの物語の魅力であり続けたのだが、彼自身としてはもう十分に証明し、次世代を担う家族も出来て行き着く処まで到達してしまったということのようだ。なにかしら歯切れの悪いこの終わり方は残念だがシリーズを通してもう一度最初から読み返す値うちは十分にある。2017/03/06
鐵太郎
25
今回の舞台は、日本文化が濃厚な惑星〝キボウダイニ〟。ここで人体冷凍ビジネスの闇を解明しようと皇帝の聴聞卿としてマイルズが乗りこんだのですが、出だしで誘拐されてエライ事に。まァいつものパターンか。こうして手八丁口八丁で不眠不休のいつものマイルズの活躍が始まるか、と思ったら、30代後半という年齢か、いつもよりテンポが遅いかな。でもあの子供たちも無事におさまりそうでよかったよかった──でも、それでめでたしめでたしでは終わらなかったね。 ああ、グレゴール、最後の君の言葉、良かった。でも、泣いた。2017/03/07
夜の女王
19
さすがのマイルズも家庭を持って落ち着いたと思ってたので、新刊が出てたの忘れてた！皇帝の命で人口冷凍技術の会議に出席するため、惑星キボウダイニへ派遣されたマイルズ。ところが、テロリストに襲われ、逃げ、現地の少年に助けられ、冷凍保存された少年の母を探し、冷凍保存会社の陰謀に巻き込まれ、と相変わらず。３０も過ぎて（←これで中年かいっ！？）、彼も少々お疲れ気味のようです。冷凍保存はよくアメドラで出てくるので、近未来に対する皮肉かな。ラストが何とも衝撃的で哀しい。2018/04/24
詩歌
14
白髪と｢灰色の髪｣の間に感じる隔たり、大人と子供の「正しさ」へ至ろうとする過程の違いに面白さを感じた。どんなに年と経験を重ねようとも、育んでくれた親の喪失感は重い。親の心配はさらに。2017/11/18
しまっち。
13
だんだんお腹いっぱいになってきていたシリーズだったけれど、読み始めたらやっぱり面白くなってきた。ジン視点でマイルズが冷静に見破られているのが新鮮。シリーズの終わりとしては尻切れトンボな感も否めないが、アラールあってこそのマイルズのハチャメチャだったな～と納得もできる。でもこの後の国主としての、父親としての普通のマイルズの生活も読みたいと思う。気になっていたタウラの事が語られていてよかった。まだ外伝もありそうだけど、シリーズ読み切って満足です。2017/08/16
