内容説明
惑星ダーコーヴァの4つの月の合が近づくとき、謎の熱病が大流行する。対策はただひとつ、この病に抗体を持つトレイルマン族の地、ヘラーズへと赴き、血液提供者を連れ帰ること。この任務にひとりの男が選ばれた。彼の名はジェイスン―医師ジェイ・アリスンから導き出された別人格である。やがて特命チームによるヘラーズへの登攀行が開始された。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ニミッツクラス
23
86年(昭和61年)の280円の文庫初版。“ダーコーヴァ年代記”の本邦での初巻。著者の意図せぬ年代記物で、昔読んだ久保書店のQTブックス「宇宙の秘密の扉」(ブラケットの「銀河生まれの地球人」のパクリ)も外伝に含まれると知って驚いた。初巻の本書は時系列的には“コミンの統治時代”(地球人との交易開始)で、シリーズの後半になる。内容は惑星ダーコーヴァでの48年毎の高致死率の奇病を巡るロードアドベンチャー。ファーストコンタクトは「ダーコーヴァ不時着」で、地球の植民船難破と原住民との融和を描いている。★★★★☆☆2025/03/21
七色一味
16
読破。ン十年ぶりに、ブクオフオンラインで見かけて購入。このシリーズの復刊を希望です。うう、懐かしい! そして今読んでも面白い! 2014/04/07
鐵太郎
10
ふむ、スリリングな展開。登場する人々も面白い。この比較的薄い一冊だけで、一つの物語としてまとまっていますね。しかしその背後の壮大な舞台が見えてきて、わくわくさせられます。 難を言うと、「フリー・アマゾン」という男に伍して生きていく勇ましい女たちの一人、という触れ込みで現れた小柄ながらエネルギッシュな女性が、最初はフェミニズムの闘士のようなことを言いますが、現実にはこの時代の物語らしく、最後には愛し愛される女の子になってしまいます。 これが残念。(笑) 2009/03/20
星野流人
9
長門有希の100冊84番。地球から遠く離れた惑星ダーコーヴァでの冒険譚。惑星を脅かす病原菌の抗体を手に入れるために、主人公たち一行は山を登る。おもしろくはあったけれど、最初から最後まで一本調子というか、いまいち盛り上がりが少なかったかなあ、とも。けれど自らの内にある2つの人格に戸惑う主人公の姿には、印象深いものがあった。辛く厳しい冒険の様子をうまく描けており、引き込まれた。読みながらハラハラとさせられた。 ベストイラストは、155頁のジェイスンと長老。 7/10点2012/11/14
白い駄洒落王
8
ダーコーヴァ年代記のつかみ。SFしていてなかなか面白い。2013/11/05
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- 和書
- 全共闘以後