内容説明
超人的な能力をもたらす貴重な胞子が産出される惑星スカーでは、豪雨が続く冬と酷暑の夏が繰り返され、わずかな春秋の期間にのみ人間の活動が可能となる。しかしその間ですら、強力な毒性菌類が生い茂る過酷な環境の惑星だ。運命に導かれるようにスカーを訪れた惑星ジェストの領主ジョスリンと、旅費のために幻の胞子を求めるデュマレストの出会いは、二人に何をもたらすのか。
著者等紹介
鎌田三平［カマタサンペイ］
１９４７年生まれ。明治大学文学部卒（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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鐵太郎
13
菌糸類のはびこるキノコの惑星スカーで、命がけで莫大な利益を上げられる「黄金の胞子」を発見したデュマレスト。しかしだからといって、すんなりと大金を手に入れられるわけではないのが世の常。ここで現れた惑星ジェストの領主ジョスリンという奇妙な男が、デュマレストにどんな印象を残したのか。領主という階層はこの物語では邪悪もしくは愚かな敵として扱われることが多いのですが、この男は不思議な魅力がありました。ところで、前巻で手に入れた指輪に隠された秘密をサイクロンは狙っているようです。なぜか──はこれからのお楽しみ。2022/12/13
kagetrasama-aoi（葵・橘）
3
デュマレスト・サーガの５巻。種々雑多のキノコ、菌類が育つ惑星スカーで、貴重な胞子を手に入れようとするアール。これまでのストーリィから、アールは頭が良くて慎重で、リーダーシップをとれる男性であり、そして人情に厚い！それは相棒となった男の不注意で命が危険に曝されても、最後まで見捨てないことからも、宿と食料を提供してくれた女性の敵討ちをすることからも察せられます。スカーの描写が美しい！そして領主が語る惑星ジェストの様子が興味深い！カリーンの夫から譲られた指輪が謎のままで、早く明らかにされて欲しいです。2016/09/29
yos
1
アール・デュマレストは用心深い。アールの相棒の不用意な言動とは対照的だ。軽率な行動は、即、死につながる。生き延びるためには、事前に危険を察知し、関わり合いになるのを避けるか、姿をくらますか、あるいは、反撃の機会を窺うか。貴重な胞子を持つキノコを採取するためにパーティーを組むが、相棒の不注意から、危険にさらされる。それでも、アールは見捨てない。最後まで相棒としての責任を取ろうとする。義理堅い男だ。惑星中に、珍しく美しいキノコが生育し、一斉に胞子を飛ばすイメージは一種独特で、忘れがたいものがあった。2006/03/26
shibatay
0
スペオペはめったに読まないけど、タイトルに魅かれて。2008/06/11
