内容説明
人工冬眠で星々をめぐり、過酷な労働に従事する渡り者のアール・デュマレスト。故郷の星〈地球〉を求めてさすらう彼が降り立ったのは、大嵐が天球の音楽をもたらし、人々の願いを叶えるという謎の自然現象が起きる惑星ガースだった。だが、被後見人を連れた女皇や妻の蘇生を望む男が現れたことにより、デュマレストは思わぬ騒動に巻き込まれる。伝説的スペース・オペラ第１弾。
著者等紹介
鎌田三平［カマタサンペイ］
１９４７年生まれ。明治大学文学部卒（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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absinthe
26
主人公アールデュマレストは、地球を探し求める旅人という設定。ＲＰＧトラベラーにも影響を与えていると思われる。ほぼ全話が１冊１惑星という構成。謎の集団サイクランが彼の後を追ってくる。宇宙友愛協会という変な宗教団体も面白い。近未来物にありがちなピカピカの宇宙観ではない。西部劇の様でもあり、レトロなＳＦである。どこか古めかしいが独特の世界観や設定が面白かった。
鐵太郎
15
約40年ぶりに再読。なるほど、こういう話だったのか。この本は、もはや人々の記憶から失われた「地球」という惑星を求めて宇宙をさまようアール・ディマレストのサーガの第一弾。嵐に襲われる惑星ガースが今回の舞台。孤独でニヒルながら友人のためなら命を賭けるハードボイルドなデュマレストの性格付けとか、悪のサイクラン、善の宇宙友愛会という二大組織とか、まだ荒削りながらシリーズの根幹が描かれます。結末がいささか尻切れトンボなのですが、さすがに面白い。こんなシリーズを昔読めて良かった。また読み直そうかな。2021/11/05
リボー
11
面白かったんだけどこのシリーズ全31巻もあるのかい…。続きどうしようかな。完結しているシリーズものは、まとめて読まないとダメな性格なので（既読の内容を忘れるから）、今のところ続きは当分先に読む予定。2012/06/26
生存戦略
9
良質なライトSF。エンタメの基本に忠実で伏線の張り方もこなれているのでこの手の作品を書く人の参考になりそう。流れ者のデュマレストが宇宙船での長いコールドスリープから目覚めると、そこは期せずしてたどり着いた辺境の惑星ガース。奴隷同然の境遇に身をやつしながらも次第にその力と機智が認められ、カンド女皇国の若く美しき王位継承者シーナのボディーガードを務めることに。シーナを狙う残虐なるエメンド公、影で暗躍するサイバーの手からデュマレストはシーナを守ることができるのか。惑星ガースの大嵐の日は刻一刻と近づいていたあー。2014/01/03
k16
7
デュマレスト・サーガシリーズ1作目。 特殊な能力があるわけではない主人公アール・デュマレストが「地球」を目指す先で巻き込まれる物語。 渡り者vsサイクランという構図なのかな。2020/03/14
