内容説明
ソビエトが月軌道上に建設した巨大な宇宙島。ソ連政府当局は、これこそ彼らの宇宙計画の平和的目標の象徴であると主張した。しかし、合衆国国防総省の見方は違っていた。この宇宙島には強力なX線レーザーが積み込まれているに違いない。平和目的どころか、これこそ究極の攻撃兵器なのだ。この謎を解くため、二人のエージェントが送り込まれたが…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鐵太郎
27
舞台は1980年代後半の人々が考える2016年。ソ連は強固な共産主義独裁国家を維持し、アメリカは民主主義の砦の指揮官として諸外国を束ねこれに対抗している構図。ソ連が月のラグランジュ点に宇宙ステーション「ワレンティナ・テレシコワ」を建造して何やら企んでいることで、これを探るために二人のエージェントが送りこまれたのですが、というSF臭が薄いスパイ小説風な流れ。今の目で見てあちこちアラはあるけれど、ここまではそこそこ面白い。さて下巻でとんでもないどんでん返しがあるはずだが、どうだったかな。2019/12/22
SINKEN
5
【総評】★★★☆☆ 【感想】冷戦期に書かれたお話なので、舞台の一つがソ連だったりする訳ですが、当時の風潮が読みとれて別の意味で楽しく読めました。共産主義と資本主義の対立の構図と、それらの国家間で繰り広げられるスパイゲームは、当時も実際に人知れず行われていたのでしょう。そう言えば小学生当時、スパイアクションのゲームとか流行ってたのを思い出しました。こういうのを読むと、もっと歴史を勉強しておけばよかったと思います。後半の謎解きに期待。2017/03/23
ちゆきち
3
もう大人なのに「プロパカンダ」という言葉をこの本で初めて学びました。よく考えてみると、いつも私、ボーッと何も考えず暮らしているな。きっといつの間にかおどらされているんだろうな。気を付けよう…ところでこのお話、SF? 下巻でサイエンスっぽくなるのかな?2015/11/12
カラヤ3
2
ハードなSFを背景にスパイ物の物語。読むのに骨がおれた。2022/01/21
すだこ
1
久々に悪者がソ連だと思ったら80年代の作品でした。2013/04/08