創元SF文庫
ドウエル教授の首

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  • サイズ 文庫判/ページ数 249p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488634018
  • NDC分類 983
  • Cコード C0197

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Ribes triste

13
小学生の頃、挿絵の怖さに敗北して読み切らず。創元復刊フェアで邂逅しました。読みだしたら止まらない面白さ、100年前の本とは思えません。禁断の実験とそれにまつわる冒険活劇。最後までわくわくしました。2016/11/10

きりぱい

11
面白かった!このタイトルと表紙なものだから、怪奇寄りすぎるイメージを抱いていたのだけど、思いのほかよかった。奇想で恐るべきSFなのにユーモアもあって、サスペンスフルな展開に果敢な挑戦、ほのかなロマンス、更には『透明人間』を思わせる一抹のむなしさと、盛りだくさんにも割とイージーな展開が、平易な読み心地ですいすい読ませる。もし私の身体が誰かの首にすげ替えられたとしたら、家人はその身ごなしで私の身体と気付いてくれるだろうか、と考えてしまった。2011/11/12

OHta

9
ケルン教授は口がかたい助手を探していた。何事にも誠実な姿勢を貫くマリイが選ばれ、その日のうちにドウエル教授の首と対面することになった。首は生きていた。本書は一種のマッドサイエンティストものになるのでしょうか?首だけの存在となった人のありよう、その首を扱う者のありよう、首だけの存在から解き放たれる者のありよう、首を追う者のありよう、首首首、首。シンプルな着想ゆえの迫真性が本書にはあります。欲を言えばSF的なアクロバットがあればなあと思いましたが良作。生かされることでの不死とは真に不死であると言えるか?2016/10/28

酔花

9
本作品は今日の視線から眺めれば科学的には勿論のこと、人物造詣も古色を帯びており、どこか懐かしい感懐を醸成する。だがしかし、これが1926年に発表された(!)ということを一考すれば、本作が当時の科学の発展状況からは想像し得なかったはずの圧倒的な発想力に満ちており、斯様な作品が書かれたことそれ自体がSF的であると感服せざるを得ない。首だけの存在となって生きることは幸せなのか、生きるとは生命の存続と同義なのかといったテーマが込められているからこそ、時代を超えて語り継がれる作品となったのだろう。古典的名作。2013/10/14

rinakko

9
面白かった~! 首の凝りが辛い時に読むとますます強張って息苦しくなりそうだけれど、首から下に胴体がなくって管だらけ(ゴ、ゴム管って…)とか、しかもその首が喋るとかって、想像するだけで何か意識の底をざわざわと掻き立ててくるものがあるな~と思う(個人的にはトマの〇〇が凄いと…)。怖いけれど見たいかも…みたいな。根本的な恐怖とそこはかとない滑稽さが、同時にあるからでしょうか。後半からの展開で登場人物が増えて、ぐんと面白くなった。古いSFならではの大らかさを堪能した作品。2011/02/16

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