創元推理文庫
妖魔と二剣士―ファファード&グレイ・マウザー〈4〉 (定訳版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 333p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488625115
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

ネーウォン世界の最高峰、スタードック。その頂上に眠る宝石を求め、ファファードとグレイ・マウザーは前人未踏の雪山に挑む。だが、二人を待ち受けていたのは苛酷な自然の脅威ばかりでなく、透明飛行魚の襲撃をはじめとする妖異の連続だった!さらに、迷路のごとき地底王国の兄弟王子に、個々に用心棒剣士として雇われてしまった二人の冒険を描く、剣と魔法のシリーズ第4弾。

著者等紹介

浅倉久志[アサクラヒサシ]
1930年生まれ。大阪外国語大学卒業
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ニミッツクラス

23
05年(平成17年)の税抜780円の創元灰背初版。ライバーの二剣士F&GM(全7巻、邦訳5巻)の4巻目。翻訳が遅れて前巻の刊行から長い月日が経ち、いわゆる旧版があるのは前巻まで。本書の構成は前巻と似ている。大トリとなる中編に向けて、書下ろしの短編1と雑誌掲載の中編1、更に繋ぎの幕間劇短編1で成り立つ。カバーは二剣士と緑色の軟膏を塗った不可視人の王女姉妹。秘宝の奪取、それに伴う高山登山、お宝の使い道をめぐる仲違い、お宝の逸失、傷心(焦心)の別れ旅などトリに向けてのお約束の展開と地底王国での邂逅。★★★★☆☆2024/04/06

スターライト

5
二つの中篇「星々の船」「クォーモールの王族」を中心にほぼひとつながりに仕上げた連作短篇集。抜け目のないはずのファファードとグレイ・マウザーが、せっかく手にした宝石をまんまとだまし取られる「ランクマー最高の二人の盗賊」のユーモアも捨てがたいが、圧巻は二つの中篇。特に地下王国クォーモールでの魔道士らの呪術合戦や、クォーモールの二人の王子のいかにも悪といったキャラクターが怪奇趣味を漂わせ、重厚な作品に仕上げている。あっと驚く最後の展開と、王国を後にする二人の姿のさわやかさも印象的な佳品。2011/06/18

みい⇔みさまる@この世の悪であれ

3
☆×4.5…今回は中編が2作品あります。テイストがどちらも違うものですが、私が気に入っているのは最初に出てくる「星々の船」です。この作品は珍しいことに空想の生き物が出てくるのです。謎の魚も出てきますし、小鬼も出てきていますし。それと猫も出てきますので猫好きな私にはたまらない内容でした。でも2人はこの猫に2回助けられています。もうひとつの作品は結構重厚な作品ですが、展開はある意味ギャグです。二人が離れてしまう、なんていう設定が出てきている自体で何やら一波乱ありそうな気がしましたが…2012/12/23

マサトク

2
連作短編集的な作り。 「魔女の天幕」 プロローグ的な小品。 「星々の船」 登山小説か!というくらいずっと山や崖を登っている。そしてお色気担当の女たち、とお宝(「いつものやつ」だな)。最後の爽快感はよかった。 「ランクマー最高の二人の盗賊」 結局手に入れた宝石すべてを擦られる二人。そして、次の旅へ。 「クォーモールの王族」 地下にある王国の跡目争いに巻き込まれる二人。魔法の描写がなかなかにおぞましくて良い。 色々とやはり、伝奇小説的なノリのファンタジー。古色蒼然たる味わいもまた良い。2022/05/30

しまっち。

2
大男のファファードと小柄なマウザー。見た目と同様、性格も相反するところがありながらも、お互い認め合い、人生、冒険を楽しみあう。でも自分の方が相手を出し抜いてるぜ、とちょいちょい言わずにはいられない。「星々の船」は二人でお宝目指して雪山へアタック。「クォーモールの王族」ではお互い知らずに、憎み合う兄弟王子から別々に請け負った用心棒の仕事で鉢合わせ。でもそれまでの行動にそれぞれのキャラの違いが見えてまた面白い。そして最後には一緒に女をゲットして地底王国からスタコラ逃げる。ダークな世界だけど笑えるのがいい。2014/05/23

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