内容説明
宇宙飛行士になることを夢見るぼくは、宇宙旅行が賞品となった懸賞に応募、1等賞はのがしたもののみごと入選し、中古ではあるが本物の宇宙服を手に入れた。さっそく修理して着用におよぶ……そのとき、宇宙服の通信装置に聞きなれない声が入ってきた。着陸許可を求めているらしい。いったい誰が、なんの目的で?ハインラインの代表的名作SF。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hit4papa
41
宇宙飛行士に憧れる少年が主人公のジュブナイルSF。宇宙への情熱だけは突出しているキップは、夢見る日々を送っていた。ある日、キップの元に異星の宇宙船が着陸する。そこから現れたのは地球人の天才系少女。そして彼女がママと呼ぶ異星人。驚く間もなくキップは、別の異星人に拉致され、少女とママ共々、月へ連行されてしまうのだった…。極限状態でのハラハラなシーンは随所に見られます。月世界から冥王星、惑星ベガ、マゼラン星雲を連れ回され、あげく異星人による地球の命運をかけた裁判に出廷するという驚きの展開です。お子様向けですね。2024/05/14
kochi
22
月へ行くことにあこがれる、高校生のクリフォード・ラッセル(キップ)は、石鹸の懸賞で当たった中古の宇宙服を本物並みにせっせと整備し、いつでも使える状態に仕上げるが、ある夜、謎の宇宙船の通信を受信したことが、彼の運命を大きく変える・・・大宇宙をまたにかける、ハインライン的ヒーロー、ヒロイン像を高校生と小学生コンビに投影することによって、彼の理想像が、はっきりくっきり。十代のときに読めば、かなり影響される物語かと思う。1958年の作品だから、月面でのふわふわ感が作品中の冒険では描き切れなかったのは仕方がないか。2019/05/17
七色一味
11
唐突に、読破。ハインライン珠玉のジュブナイルの名作でしょう。私のは1986年4月26日発行の初版本。ハインラインの主人公は「強いアメリカ」を体現したような、「挫けない」「常に前進し続ける」そんな人物で。ジュブナイルではよりその傾向が強く現れているようです。本書の主人公キップ、ヒロインのおちびさんも例外ではなく、どんな場面に直面しても決して諦めることなく前進し続けますが、その姿は潔く、強靭です。刊行1958年とは思えぬ世界観、抜群のストーリーは、読み始めたら止まりません。是非読んで欲しい1冊かも。2011/09/17
KANEO
8
宇宙に憧れる少年の宇宙大冒険。よもや懸賞で手に入れた中古の宇宙服から、こんな地球の存亡をかけるような大冒険になるとは思いもしなかったなあ。 どんな苦境であろうとも、悲観せずにひらすら真っ直ぐな主人公の少年が気持ちいい。 誰も信じてくれないような冒険を両親をはじめとした理解ある大人たちだけはわかってくれってるってのがなんだか良いなあ。清々しく爽やかなラストもイイですね。2013/06/18
亮人
8
俺の読んだのは創元推理文庫じゃなくって創元SF文庫の『スターファイター』なんだけど。。。とりあえず矢野徹さんのあとがきが素晴らしい。2009/03/18
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- 和書
- 定本柳宗民の雑草ノオト秋