創元SF文庫
非(ナル)Aの世界 (新版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 329p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488609139
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

出版社内容情報

時は26世紀、今まさに〈機械〉によるゲームが始まろうとしていた。ゲームの成績優秀者には政府の要職が、そして優勝者には金星行きの資格が与えられる。ギルバート・ゴッセンもこのゲームに参加すべく〈機械〉市にやってきたが、奇妙な事実が判明する。彼の記憶はすべてがちぐはぐだったのだ。この間違った記憶は誰に植えつけられたのか。そもそも自分は何者なのか。自らの正体を求めてゴッセンの探索が始まるが、その背後では銀河系規模の陰謀劇が進行していた。

内容説明

いままさに“機械”によるゲームが始まろうとしていた。成績優秀者には政府の要職が、優勝者には金星行きの資格があたえられる。ギルバート・ゴッセンもこれに参加するべく“機械”市へやってきたが、奇妙な事実が判明する。彼はまちがった記憶を植えつけられていたのだ。自分はいったい何者なのか。ゴッセンの探索が始まるが、背後では銀河系規模の陰謀が進行していた。歴史的傑作。

著者等紹介

ヴァン・ヴォークト,A.E.[ヴァンヴォークト,A.E.] [van Vogt,A.E.]
1912年カナダ・マニトバ州生まれ。39年に短編「黒い破壊者」でデビュー(同作は後に改稿され、『宇宙船ビーグル号の冒険』の冒頭部となる)。一躍人気作家となり、P・K・ディックら後進に多大な影響を及ぼした。95年にアメリカSFファンタジー作家協会(SFWA)からグランド・マスター賞を贈られ、96年のワールドコンでは特別賞を授与された。2000年没。12年には生地カナダで、その名を冠したA・E・ヴァン・ヴォークト賞が創設された

中村保男[ナカムラヤスオ]
1931年生まれ。東京大学文学部英文科卒。2008年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

拓也 ◆mOrYeBoQbw

25
SF長篇。1945年作品ですが後のニューウェーブSF~サイバーパンクの要素まで含んだ作品です。記憶書き換えから始まり、中盤ストーリーの流れはアクション物に近くサクサク読み進められます。詳細な世界背景や用語説明は無くそれが終わりまで続きますが、核をなすのは非A=非アリストテレスというタイトルの通り、唯名論と実在論のせめぎ合いです。その点はボルヘス『伝奇集』『エルアレフ』やエーコ『薔薇の名前』を読んでる方が、SF的な説明無しでもすんなり納得できる一冊かもしれませんね(・ω・)ノシ2016/08/19

波璃子

22
主人公の記憶が操作されている疑惑があることから話が始まりどんどん壮大になってゆく。あらゆるSF作品の祖のような作品。展開の速さが凄まじいのでストーリーを掴みきれなかったところがあったけど、解説を読んだらテンポの速さを大事にする作者ということでこれもありだと思った。続きがとても気になる。2016/03/13

波璃子

19
続きを読むため再読。かなり難しいし少々ぶっ飛ばし過ぎな展開ではあるものの、第3の肉体や予備脳といったガジェットを1945年に使った作品がある、という点で読むに値すると思う。ヴァン・ヴォークトは後世に影響を与えすぎである。2018/02/25

TSUBASA

17
<機械>によるゲームに参加しようとしたゴッセンは、その開始前の諮問において自らの記憶が虚偽であることを言い渡される。自分は一体何者なのか、誰がその記憶を植え付けたというのか、ゴッセンの戦いが始まる。うーん、ディックも影響を受けたと言う傑作らしいけど非常に難しい。非Aって何なの?ゴッセンが重要人物らしいけどその意義って?とか説明が十分なされない感じがして内容が掴みきれなかった。解説曰くディテールにこだわるのではなく、その着想とスピード感を楽しむ物らしい。ちっとそういう読み方についていけなかったなぁ。2016/04/16

duzzmundo

14
初ヴァン・ヴォークト。出だしから惑星規模の「ゲーム」と呼ばれるものに参加した男が、自分の脳には誤った記憶が植えつけられていることに気づくという展開でぐいぐい読まされます。途中からなんだかよくわからなくなって置いていかれましたが(個人的には)、最終的には「細かいところはよくわからないけど、なんだかおもしろかった」で着地しました。そもそも非Aが何を指すのか明確にわかりませんでしたが。この作家もほかの作品も読もうと思います。2020/11/10

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