感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
hit4papa
41
ミステリとSF、両刀使いの名人フレドリック・ブラウンのファンタジー作品集です。ベリー・ショート・ショートから読み応えありの短編まで収録されています。著者らしいサイエンス・フィクションもちらほら。感情を持つライノタイプの暴走「諸行無常の物語」、ミミズの天使が現る魔訶不識「ミミズ天使」、十八万年生きた男の回想「不死鳥への手紙」、風変わりな地球侵略者「ウァヴェリ地球を征服す」、あたりがお気に入りです(ライノタイプがなんだかわかりませんが、植字機というところでしょうか)。ちらりと毒を含んでるのもブラウン流です。2018/09/26
マツユキ
18
何冊か積読になっているフレドリック•ブラウン。実家に置きっぱなりになっていたのを、読みました。分かりづらいんだけど、面白いな。何が、好機となるか、その逆か、分かんないね。2014/05/27
亮人
15
面白かった!アイデアストーリーの連続!特に「ミミズ天使」は惹きつけられる展開と、すごいオチ!こんなんあり?!これは評価が高いのもうなずける!他にも「ウァヴェリ地球を征服す」「気違い星プラセット」など発想もストーリーもGOOD!2021/12/03
きりん
13
SFというジャンルについての著者の序文があるけれど、SFかファンタジーかの枠を超えてとても面白いもの揃いだった。かねてよりSFとは哲学だと思ってんだけど、そんな感じが強い。それでいて、しちめんどくさいわけではない。さすがだなぁ。ちなみに、わずか1見開きのショートにも1つの扉絵が付いてる。きちんと描き込まれたものが。昔の文庫本はこういうところが本当に好き。2025/02/22
夜間飛行
11
子供の頃はサンタクロースがいると信じて、クリスマスが近づくとそわそわしていた。私が小説に望むのは、ありもしないことを信じさせてくれることだ。互いの周囲を回る二つの恒星と、その周りををさらに八の字形に公転する惑星上で起こる奇妙な劇。どんなに誤字を直そうとしても原稿どおりに活字を叩いてしまうタイプライターの話。ミミズが天使になってふわふわと空中を舞う話。とにかく次々と繰り出される奇想の波に酔い痴れる。派手さはあまりないけれども、フレドリック・ブラウンの物語は脳内に浸透し、夢の回路にしっかりとつながってくれる。2013/01/28




