感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hal0609
2
お話は未来、銀河系は二大勢力の冷戦下にあります。主人は戦争のせいで故郷を失っています。物語は主人公がペットショップに働き口を見つける所から始まりますが、そこの主人はテレパシーの使える動物を使って諜報活動を行っており主人公は陰謀に巻き込まれて行きます。 テレパシーを持つ動物たちと主人公の交流や荒野にある先史文明の遺跡など興味を引く要素も多いのですが、多くの謎が放置されたままお話は閉じてしまいます。また物語の構図を理解するのに必要な要素まで削られておりそのため物語自体が分かりにくくなっているのが残念です。2015/08/31
烏骨鶏
1
本棚を引っかき回していたら出てきた。 懐かしさに紐解けば、活字すら懐かしい。こんな繊細な活字と細かい行で読んでいた若き日が懐かしい・・・って懐古ばっか。 いや、その、もうすっかり古典の域ですが、描写が美しく、今でも十分臨場感溢れる作品だと思うのは、私のノートンびいきの故でしょうか? 生き物同士対等な関係を結ぶということに、それほど違和感はないんだが、この時代はまだそういうことがあったのかも知れないな、と、当時あまり感じなかった時代背景を思った。2023/07/11
まなな
1
おもしろい!かわいい 動物がペットじゃなく対等になるやつ 古いからちょっと読みにくい分かりにくいとこあるけど なんか続編ありそうな内容だったけどないのかなー2017/09/08
鐵太郎
1
家来でも奴隷でもなく、仲間である動物。この概念が登場人物たちになじみにくいのは、時代背景によるものでしょうか。現代のSFに慣れた目から見るとまだるっこしい展開の末に、彼らは心を許す仲間となり、彼らの道を歩きはじめます。彼らの未来になにがあるのか、まだわからない。そして、ゆっくりゆっくりでも、人生を猫の目(Catseye)で見てみようとする人が増えたのなら、それで一歩前進なのです。 こんなSFを、1960年代にノートンは書いていたんだね。ちょっと驚いた。2009/06/04
葛井 基
1
不時着したフリッターと呼ばれる小型飛行船から「とび出す動物たちの小さな足が彼を踏みつけていった」シーンに象徴される通り動物たちがかわいくてたまらん(=^ェ^=)一見SFである必然性に疑問も生じるが、実はこれはフェミニズムのものがたりでもある。そして同時に尊厳の物語でもある。名作たる所以なり。2012/11/15