出版社内容情報
ニーダムと姪のメープルが務める貸本屋に、写真機を抱えた挙動不審な青年が現れた。幼い少女を執拗に観察する彼にニーダムが声をかけると、青年は数学教師のチャールズ・ラトヴィッジ・ドジスンだと名乗った。翌日、ニーダムとメープルは水晶宮(クリスタル・パレス)を観光に訪れ、彼と再会する。そんな折、場内で騒ぎが。現場に駆けつけた二人は、麻袋に入れられた首のない死体を目撃する。ヴィクトリア朝怪奇冒険譚三部作、完結!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tetchy
112
ヴィクトリア朝怪奇冒険譚3部作最終作。最終作の舞台水晶宮はロンドン東南郊外に移築された建築物でニーダムとメープルたちが日帰りできる安近短な冒険舞台である。最終巻にて3部作が全て1857年にニーダムたちが経験した冒険であることに気付かされた。命の危険を感じるような心臓の鼓動が跳ね上がる冒険を1年に3回もすれば通常ならば吊り橋効果で男女の仲は深まるものだがそれもなかった。とにもかくにも作者は当時の偉人や著名人たちを自らの筆で描きたかったのだろう。歴史や風俗、そして人々の意外な側面が見れて個人的には楽しかった。2022/07/28
keisuke
6
文庫化再読。この辺から少し御大怪しくなってくる…。2021/08/15
毎日が日曜日
3
★★★+2021/11/22
羽田
2
シリーズが始まったときに、時代設定から絶対ベーカー街の名探偵がどんな形にせよ出てくるんじゃないかと思っていたけど、そっちか来たか!って感じ。教授(にはまだなっていないけど)も本当に様々な作品にいろんなビジュアルで出てくるよね。少年バージョンはあまり見ないかな?シリーズをすべて読み終わったので、巻末年表を読み返してしみじみしたりする。シリーズ通して叔父と姪の距離感がすごく良かった。2023/01/03