創元推理文庫
死者の短剣 旅路〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 300p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784488587116
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

出版社内容情報

湖の民の治療行為、それが地の民を惑わしてしまうのか。意外な結果に戸惑うダグ。一行の行く手に待ち受ける新たな困難とは。ファンタジーの新たな地平を拓くシリーズ第3弾。

内容説明

湖の民が行う治療行為、それが地の民を“惑わし”てしまうのか?意外な結果に戸惑うダグ。海を目指す三人は、一隻の平底船に乗り込むことに。地の民の船にダグが乗り込んでいるだけでも、奇異の目で見られるというのに、ダグのもとに警邏隊を飛び出した湖の民の若者がやってくる。ふたつの民族は、融和することができるのか?ファンタジーの新しい地平をひらく傑作シリーズ。

著者等紹介

小木曽絢子[オギソアヤコ]
東京女子大学文学部英米文学科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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sin

56
基礎を剥ぎ取る行為を検証するべく食べ物に挑戦するダグはまた湖の民が地の民に及ぼす“惑わし”にもその解明の追究を行う。湖の民の種族から飛び出したレモを追ってたどり着いたバーを加えた一行は川の盗賊の一味に出会し予想外な人物に出会う。そしてその盗賊の頭には湖の民が君臨しておりその卑劣な行いを知る。地の民を加えた盗賊退治の果てにダグは“死の短剣”の秘事を地の民に開示し湖の民に対する誤解をとく努力を始める。知らない事柄に敵対心を持って排斥しようとしたり、とかく人間は生きるを拗らせた動物だ。2023/04/10

Masa

13
読了。ダグとフォーンの物語が新たな展開を迎え始める章。どうなることかと思っていたけれど、すごい広がりを見せながらも行き先を見失わないような素敵な旅を経験させてもらいました。ダグとフォーンが主人公なことには変わりないのだけど、それ以外の登場人物たちもしっかりと役割を果たしていて見守るのが楽しい。ダグの基礎感覚ではかれらもフォーンと同様に輝いているのではないのかなぁ、と。そして今更気づいたことが一つ。ビジョルドの技量もさることながら、訳がいいのですわ。それも多分、とてつもなく。2019/06/07

tom

12
異質のファンタジー。おそらくは何千年も未来の物語。人類が二つの種族に分かれて、それなりの共存をしているのだけど、そのスティグマがお互いを異種と認識させ、そのために妙な共依存が成り立っている世界。さらに、その世界の果てには、全く異質の生き物がいて・・・という設定の物語。でも、登場人物の行動は妙に人間臭くて、つまらぬ欲望、愛憎が繰り返される。というところで、第三巻につながります。本当に面白いのかどうか、ここにきて、少々不安でもあります。2019/03/21

静間

8
大人向けファンタジー。四巻。悪鬼は出てこず、盗賊退治。そしてダグとフォーンが乗せてもらった舟の船長ベリーの父親と兄と婚約者を探す旅に、残酷な終止符が打たれる。ベリーやレモと舟で生活し、多くの船乗り達と盗賊退治を共にする事で、今まで双方を恐れていた川の民・地の民と湖の民に理解が広がる。それは大きな世界から見たら僅かな事だけど、大きな一歩。そして、人は判らないから恐れ・反目するのではないか?と言う著者の問いかけを感じた。考えさせられる。/最後にベリーの幸せな姿が見れて良かった。そしてフィットの成長に吃驚した。2012/12/03

すけきよ

7
ダグの目的も定まってきた。地の民と湖の民の間にある反目をなくすことは決して不可能なことではなく、ダグの努力が地の民に理解されていく様子が、船旅と一緒にゆっくりと描かれている。また、シリーズ中で最も登場人物がヴァラエティーに富んでいて、それが旅情を増していると同時に、世界の変革に近づくかも、という希望が見える。ラストシーンも、旅の終わりであると同時に、二人の目的と未来、新たな始まりを暗示するような風景にファンタジーを感じさせる。2011/12/17

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