内容説明
ヴァニエルは容貌を鼻にかけた軟弱者と、一族からばかにされていた。唯一の理解者だった姉も遠くに行き、孤立を深めるヴァニエル。父は“使者”である伯母サヴィルのもとで教育させると称し、彼を都ヘイヴンに追いやる。新しい環境にもなじめず絶望する彼に、救いの手をさしのべたのは…。“魔法使者”ヴァニエルの波乱の生涯を描く“ヴァルデマール年代記”新たな三部作開幕。
著者等紹介
細美遙子[ホソミヨウコ]
高知大学人文学部文学科卒業、アメリカ文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Tatsuya
5
正直、今までのシリーズ全部読んでるからこれも読まないと、みたいな義務感だけで読み始めたんだけど、予想してたよりずっと面白かった。冒頭で主人公が置かれている環境が、タリアやケロウィンそっくりだけど、これはもうシリーズ恒例のお約束みたいなもんと好意的に受け取った方が良いんだろう(笑)。この作者は登場人物が少ない物語のほうが面白いな、と『風』三部作後半と本作を比べて思った。下巻が楽しみ。2009/12/21
しまっち。
2
伝説の最後の魔法使者、ヴァニエルの物語。なんだか不憫な少年時代だな~。この頃は魔法の〈天恵〉がないというのに、どういう経緯で伝説にまでなるのか、先が楽しみ。でも、タイレンデルの復讐に手を貸してしまう展開は、どうも悲劇につながりそうでイヤな予感がする~。2014/11/06
みっくん
2
表紙イラストが妙に絵になる二人でしたが・・・。そのまんまでしたか、って感じです。ヴァニエルは、この時点ではイラつく少年です。傍にいたら蹴り入れてそう。 でもストーリーは不自然な所がなく、登場人物も紋切形ではなく、歴史の一環をかいま見ている気がします。2013/07/07
すけきよ
2
下巻でまとめて。思ってたより、BL臭はきつくない(笑)2009/12/04
彌榮瑚
2
じわじわ読もうと思っていたのにするっと読んでしまった。すぐに世界に引き込まれて続きを!と読ませるのはさすがです。2009/11/24