創元推理文庫<br> トランクの中に行った双子

電子版価格
¥875
  • 電子版あり
  • ポイントキャンペーン

創元推理文庫
トランクの中に行った双子

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 232p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488567033
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

出版社内容情報

ジャクリーンとジリアンは双子の姉妹。ジャクリーンは母親の希望どおりの可愛い少女に、ジリアンは父親の期待を背負い活発な少女に育った。だが実のところ、二人とも両親から押しつけられた役割にうんざりしていた。そんなある日、双子は空き部屋のトランクの中に階段を発見する。冒険心に突き動かされて階段を下ったふたりが見たのは、赤い月に照らされた荒野が広がる、奇怪な世界だった。ヒューゴー賞などの三賞受賞シリーズ第二弾。

ショーニン・マグワイア[ショーニンマグワイア]
著・文・その他

原島文世[ハラシマフミヨ]
翻訳

内容説明

ジャクリーンとジリアンは双子の姉妹。ジャクリーンは母親の希望通りかわいく、ジリアンは父親の期待を背負い活発に育った。だが実のところ、ふたりとも押しつけられた役割にうんざりしていた。そんなある日、双子は空き部屋のトランクの中に階段を発見する。冒険心に突き動かされて階段を下ったふたりが見たのは、赤い月に照らされた奇怪な世界だった。3賞受賞シリーズ第2弾。

著者等紹介

マグワイア,ショーニン[マグワイア,ショーニン] [McGuire,Seanan]
米国カリフォルニア州生まれ。2009年にRosemary and Rueで長篇デビュー。同作でジョン・W・キャンベル新人賞を受賞して以来、数多くのSF関連の賞を受賞している。『不思議の国の少女たち』でヒューゴー賞、ネビュラ賞、ローカス賞(いずれも中篇部門)を受賞したほか、世界幻想文学大賞にもノミネートされた

原島文世[ハラシマフミヨ]
群馬県生まれ。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゆかーん

47
前作のアリスの世界に登場した、双子の姉妹の全日譚。双子たちがなぜこの世界に留まり続けるのかを描いているのですが…、こんなにも心が擦り切れそうな体験をしているとは思いもしませんでした。人生にはいろんな選択があるけれど、その選択が正しいかどうかなんて、その瞬間は分からない。だからこそ、この2人の選択が切なすぎました。ジルとジャックの選んだ道が、ここまで2人を追い詰めるとは…。ジルだけを責めては行けないと分かっているからこそ、ジャックは最後に彼女を救ったのだと思います。2人の人生に少しでも幸せが訪れますように。2019/11/17

有機物ちゃん

20
シリーズ2作目。双子のぐつぐつ煮込んだ愛憎執着殺し愛です。大好物すぎる。好き。社会的に勝ち組になりたいが為に父親、母親という立場を欲しがった両親。両親にとって自慢できる子供像を押し付けられ自分を見失っていたジャックとジル。お互いの与えられた個性を欲しがり、妬み、すれ違い、別々の道を選択する。前作でもジルのこじらせた感じが好きだったけど遠ざけられていた女の子らしさに憧れ、愛されたかった苦しさもわかるからお姫様のように扱われ内側から腐敗していくジルを知ってもっと好きになった。可愛い。2023/06/22

marumo

18
第一部のヒロイン・ナンシーよりも異彩を放っていた双子ジャックとジルが主役。裕福で小奇麗で子どもはいくらでもこねまわして好きなように作り上げられると頭から信じるモンスター両親に育てられた二人。現実の世界もトランクの中の荒野も等しく恐ろしいが自分自身でいられるという点で荒野に馴染んでいく。ゴシックホラーのような荒野の描写は幻想的で美しい。内部から腐っていくようなジル、自分を受け入れ恋人も得たジャック。ファンタジーなのに、二人の少女の物語には救いがない。第一部以上に夢中で読んだ。2019/04/09

spica015

12
所謂毒親のもとに生まれ、それぞれの役割を演じてきた双子の少女たち。ふと入り込んだ異世界で、二人は決別して暮らす。ファンタジーに分類されるものの、少女たちの心の痛みを正面切って描いたYA作品でもある。前作の前日譚であり、前作では別の少女が主人公だったため、この双子をあまり意識せずに読んでいたが、彼女たちの人格が形成された背景を知った今、改めて1作目を読みたくなった。2019/04/27

11
ジルとジャックという似ていて似ていない双子が荒野を家だと思うようになったのは家庭の中で「ご主人さま」でしかあろうとしなかった親達の存在ゆえだろうと思うと、ファンタジーだけど夢だけではないこのシリーズがより一層好きになる。少女の頃ではなく今読むからこそ彼女たちをより好きになるのかもしれない。今作を読んで一作目を思わず読み返したのは私だけじゃないだろう。読み返すと余計に双子がいとおしくなる。2019/04/13

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/13246923
  • ご注意事項

最近チェックした商品