内容説明
赤い船団に捕まり溶化された人々は、感情も知性も失い獣以下の存在となる。海が穏やかになり再び賊徒の襲撃が始まった。自らの“技”も建造した艦隊も、襲撃を防ぎ切れないことに絶望したヴェリティは、伝説の旧きものに助力を乞うべく探索行に赴く決意を固める。王は体調がすぐれず継ぎの王は不在、そんな好機をリーガルが見逃すはずはなく、宮廷は不穏な空気に包まれはじめた。
著者等紹介
鍛治靖子[カジヤスコ]
東京女子大学文理学部心理学科卒、翻訳家。梶元靖子名義でも多数翻訳あり
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感想・レビュー
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かりあ
7
えええええええーなんかこんな感じになってしまうのー!?という驚き、絶望の展開……………………すごい予想を裏切ってくるストーリーやなぁ…。読むのが止まらない。ホントにフィッツくんかわいそうではあるけど、結局自分の未熟な判断のせいで突っ走ってしまってるせいなんかなぁとも思ったり。重い展開だけど、なんとなく教訓を得る。続きへGOです。2017/01/19
しまっち。
5
こんなにリーガルが巧妙でえげつなかったとは。もう、フィッツには絶望しかないような展開であり、読んでても辛くなる。こんなやられ方ってある?フィッツだけでなく、六公国そのものがリーガルにこてんぱんにされたのだ。国を救うために伝説の旧きものの存在に賭けて探索の旅にでたヴェリティは貶められ死んだ者とされ、これからいったいどんな巻き返しができるというのか。でも次のタイトルは「ヴェリティの帰還」。さらに厚みも増す第3部上下巻に、どんな希望があるのか、期待して読み進めるのである。2016/04/20
ゆゆ
3
図書館で借りていたが、これはもう自分の本にしたいとAmazonを探すが、廃刊になっているようで、なんて残念な! 古本を漁りましたが、この面白さを皆に知ってもらいたい!と思った時に、図書館しか選択肢が無いのは辛い。 ますます面白くなって、心理描写も凄いのに!2021/02/26
しまっち。
3
再読。フィッツがどんな目に合うかわかっているので読み進めるのが辛くなっちゃった。でもフィッツ自身が後から回想しているという事を理解して読んでいると、また違った面白さがある。2018/10/11
aiwendil1
3
三部作の3分の2が終わっても容易に先が読めない。次巻で諸氏がどう動くのかが気になる。「道化の使命」で触れられていた危機に至る道筋が想定内ではあるものの少し意外だったのと、想像していたより陰惨さが控えめだったのが意外。リーガルの残忍さの本領発揮は次巻なのだろうか。気になる。とはいえ、今後どうなるかを知らずに読んだとしたらかなり胃が痛くなりそうな展開だなと思った。シリーズを逆順に読んで却ってよかったかもしれない。2017/06/15