内容説明
天才時計職人ミカルが両目を奪われて火トカゲ城から帰ってきた。娘のペトラは父の目を取りもどそうと、城に潜入。ところがイングランド大使ディーに正体を見破られ、黙っているかわりにある取引をもちかけられる。ミカルが王子のために作った、天候を支配する時計をこわしてくれというのだ。魔法と陰謀が渦巻く不思議な世界のボヘミアを舞台にした“クロノス・クロニクス”第一弾。
著者等紹介
圷香織[アクツカオリ]
上智大学国文学科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ショコラテ
10
最初は日常に魔法がある、という世界観になかなか馴染めませんでしたが、ペトラがプラハでお城に潜入したあたりからはぐいぐい引き込まれました。染色工房のアイリスがいいキャラしてました。どうやら過去に「酸の発作」で誰かを闇に葬ったことがあるっぽい…?魔法については、いわゆる「魔法使い」が駆使するものではなく、14歳ではじめて魔法の有無とどんな魔法が使えるかがわかる、というのが特徴的。これからペトラにどんな魔法が現れるのか、酷薄な王子の復讐は?と次が楽しみなシリーズ第一巻でした。2010/12/08
ぱでぃんとんⅡ
6
予想以上に物白かったなぁ。お話のそこここにちりばめられている独特の魔法や細工に引き込まれるように読み終えました。中でも染色工房の仕事とアイリスが好きになってしまい、次作にも出ないか期待してます。王子がどう出るのか、気になる部分がたくさんあって、続きが楽しみ♪2011/01/19
つきと
4
最初は読みにくさを感じたけどそこを越えるとジェットコースター。独特の魔法の設定やその魅力的な副産物。良い面も悪い面も併せ持つキャラクタ。豊かなプラハの描写等々、楽しめました。後半には次への伏線が張られ期待を掻き立てられます。浅学にしてボヘミアの歴史を知らないのでその国の歴史や文化にも興味を持ちました。2010/12/07
popo
2
面白くて、いつの間にかページが進んでおり、びっくりしました。二ールやアイリスなど登場人物一人ひとりが魅力的です。続きを読むのが今から楽しみ。2011/03/08
keikolin
1
面白かった!おどろおどろしいのではなく、笑顔の王子の悪辣さが憎らしい。続編へ。2011/09/08