出版社内容情報
束の間の平穏は春の訪れとともに去り、エンス一行が居を定めたトゥーラの故郷オルン村は、元コンスル帝国軍人ライディネス率いる軍に再び包囲された。エンスとトゥーラは、エンスを執拗に追う邪悪な化物に立ち向かうべく〈死者の谷〉に降り、エミラーダはある目的を胸にライディネス軍に寝返る。だが、事態はエミラーダの思惑を超えた方向に……。エンスはトゥーラの願いどおり、魔女国の呪いを解くことができるのか。三部作、完結。
内容説明
束の間の平穏は春の訪れとともに去り、エンス一行が居を定めたオルン村に、元コンスル帝国軍人ライディネス率いる軍がおしよせてきた。エンスとトゥーラは化物に立ち向かうべく“死者の谷”に降り、エミラーダはある目的を胸に敵に寝返る。だが、事態はエミラーダの思惑を超えた方向へ…。エンスたちは侵略軍を退け、魔女国の呪いを解くことができるのか?三部作、遂に完結。
著者等紹介
乾石智子[イヌイシトモコ]
山形県生まれ。山形大学卒業。1999年教育総研ファンタジー大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Ribes triste
14
最後まで一気読みで、面白かったです。冒険の終わりが、ハッピーエンドなのは嬉しい。この仲間たちの物語をもっと読みたいけれど、いつか書いてくれるでしょうか。2022/01/28
Masa
11
読了。三部作、完結。前2作と比べると、ちょーっと物足りない感あったものの、最後まで楽しく読めました。なんとなく手堅かった印象です。これ読まなくちゃ終わらないし、終わってくれて良かったのですが、もう一撃、なにか欲しかったなぁという感想。重ねて言いますが、最後まで楽しく読めたました。2021/10/20
たこのまくら
8
エンスやリコたちの気質のおかげか、闇との対峙があるとはいえ比較的陽気に進む話だった。彼らにはハッピーエンドがよく似合う。 文庫巻末に記載のQRコードからアクセスできる、特別掌編は本作の後日譚。ここから数十年後の話を読みたくなるのだが、そうなると主役が魔道師ではなくなってしまうしなあ。まあシリーズも続いていくだろうし、その中でまた彼らに出会えることを期待しよう。2021/11/09
しずく
7
大どんでん返しもなく、大円団で終わった今回の旅 ユースの何者にも染まらないまっすぐさがキラキラしている、彼はマーセンサスを師としてどんな青年になっていくのかな。三部作通して面白かったです。重くなりがちなところもダンダンの口調に癒やされつつ。収まるところに収まったって感じです。2022/01/26
kurupira
7
歴史や国の在り方を引括めての変換期の物語だったか、人一人が変える訳では無く、いくつかの波が重なるように進んで来たことが分かる。エンスはそんな中で登場人物をまさに結びつける役割だったのかな。今回のシリーズは題名にある様に色のイメージが随所に残っている、黒い闇が蠢く中、赤で始まり時代を焚き付け、銀で歴史を掘り起こし、青く未来へ向けての拡がりを見せてくれたか。壮大だが人物がバランス良く描かれており、ただスケールを大きくしたファンタジーと言うより現実味を感じる作品に仕上げているのが流石だと思いました。