出版社内容情報
赤ちゃん竜のお世話も命がけ!
じゃれつけば車が吹っ飛び、
興味を抱けばなんでも噛みつく
老竜しか診たことがなかった
カランバスの医師団は、
初めての子育てに大慌て
大人気異世界青春医療ファンタジイ
カランバスに新たな竜が飛来……と思ったのも束の間、なんとその竜は今にも孵りそうな卵をディドウスの巣に置いて去ってしまった。卵はひび割れ、中から赤ん坊の竜が顔を出す。なんとディドウスは托卵されたのだ! 予想もしない事態に老竜ディドウスもカランバスの医師団も大慌て。なにせ何百年ものあいだ年老いたディドウスだけを診てきたのだ。そう、カランバスの医療は年寄りに特化していて幼竜については素人同然なのだ。この事態に医師団は大慌て、当然竜の目をもつリョウと天才レオも駆り出され……
内容説明
カランバスに新たな竜が飛来…と思ったのも束の間、なんとその竜は卵をディドウスの巣に置いて去っていった。みんなが呆気にとられているあいだに卵はひび割れ、中から赤ん坊の竜が顔を出した。予想もしない出来事に老竜もカランバスの医師団も大慌て。なにせ医師団は幼竜については素人同然。この事態に“竜ノ目”をもつリョウと天才レオも巻きこまれる。大人気シリーズ第3弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ナミのママ
72
〈シリーズ3作目〉どんな動物も赤ちゃんはかわいい。今回の主役は天から降ってきた卵、そこから孵った仔竜のチューダ。その愛嬌ある可愛さにやられっぱなし。そして子育てに奮闘する老竜のディドウスの堂々たる姿、あたふたする医師団。しかしチューダにはある問題があった。今回も、病態は人間によく似たものが多く、チクっと耳に痛い医療の会話もある。ストーリー展開が早く、あっという間に世界観に引き摺り込む筆力。ファンタジーの楽しさが濃縮されたこのシリーズ、次作は4月末で待ち遠しい。2025/04/08
よっち
30
カランバスに飛来した新たな竜が卵をディドウスの巣に置いて去ってしまい、その卵から生まれた赤ん坊竜のお世話に大わらわとなってしまう第3弾。幼竜については素人同然で、予想もしない出来事に老竜やカランバスの医師団も大慌てとなり、それに巻きこまれていくリョウやレオ。チューダと名付けられた無邪気な赤ちゃん竜は可愛いけれど、小さくでも竜だけにそのお世話もいろいろ大変で、諸国に情報提供を頼む過程で医師団の背景も浮き彫りになりましたけど、謎の症例が現れたディドウスの意外な原因も解明したりと今回もなかかなか楽しかったです。2025/05/08
すがはら
24
赤ちゃん竜のチューダに右往左往する人間達のわちゃわちゃ感が楽しい。人間の赤ちゃんでも怪獣に例えられるのに、本物だものね。可愛い、でも大変!です。現役のお医者さんが書いているそうで、表の症状だけではなかなか気付けない真の原因を探り当てた時の高揚は実感がこもってるように感じます。現実には見落とされたままの方が多いんだろうなと想像できるのも良いです。医療と政治や人々の価値観が絡み合って物語に厚みがあるけど、登場人物達のおかげで深刻な雰囲気がちっとも続かないので軽く読めるのが何より嬉しいシリーズ。続きも読みます。2025/04/20
ときわ
19
表紙の絵。目や爪などは怖そうなのになんて愛らしい!そしてよく見たら盛大にネタバレてた。カランバス中興記もさらっとネタバレ。だけど興を削いだりはしてないよ。どの国も竜のために医師団がいて竜の保護に努めているのだが、結局は自国のため。カランバスでは自国のためというより、自分たちグループの勢力拡大や既得権益を守ろうとしてるだけなんだということが話が進むごとに分かってきた。竜を利用しているだけ。竜が好きでたまらないリョウ達の方がもしかして少数派かもしれない。今我々が地球のためと言いながらやってることと同じだ。2025/05/05
みすみ
14
待ってました!!! 2ヶ月連続刊行の1刊目は、高まりきった期待を軽々上回っていく面白さ。細菌感染、先天性関節脱臼、ぎっくり腰。ヒトでお馴染みのトピックを竜に当てはめ、医学的に正しく、かつエンタメとしてこれだけ面白く描ける創造力に頭が下がる。最後の最後、既刊も含めて散りばめられていた伏線を鮮やかに回収し、ディドウスの真の病名を暴いたミステリーとしての出来にも唸った。さらにさらに、解説を読んで嬉しい悲鳴。早くも6巻まで発売決定とな!? 来週4巻出るのに!? は〜〜〜もう楽しみで仕方ない。2025/04/10