出版社内容情報
竜が怒れば人類は滅亡!?
竜にとって人間は蟻も同然、
それでも彼らは人間の治療を受けいれる
これは竜の医療に命をかける人々と、
人を愛する竜の物語
異世界青春医療ファンタジイ第2弾
筆記試験は零点ながら、竜との対峙で入団を勝ち取ったリョウ。だが、初等教育も受けていなかったため小学校から学び直す羽目に。一方レオは驚異的な記憶力と知識で入団を果たすが、血を見るのが苦手で医者としては前途多難。リョウは熱を観ることができるというヤポネ人の視力を武器に、レオと共に幾つもの症例に挑む。だがカランバスの竜には最期の時が迫っていた。生と死と医療のあり方を見つめる、異世界本格医療ファンタジイ。
内容説明
筆記試験は零点ながら、竜との対峙で入団を勝ち取ったリョウ。しかし、初等教育も受けていなかったため小等学舎から学び直す羽目に。一方レオは驚異的な記憶力と知識で入団を果たすが、血を見るのが苦手で医者としては前途多難。リョウは熱を見るヤポネ人の視力を武器に、レオと共に幾つもの症例に挑む。だがカランバスの竜には最期の時が迫っていた。異世界本医療ファンタジイ。
著者等紹介
庵野ゆき[アンノユキ]
徳島県生まれのフォトグラファーと、愛知県生まれの医師の共同ペンネーム。2019年『水使いの森』(応募時のタイトルは『門のある島』)で第4回創元ファンタジイ新人賞優秀賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
猿吉君
98
医師団2作目、老いた竜のケア大変、とにかくしょっちゅう病気します。①主人公リュウジの目、ああ来てこう来てそうなるのか!ずるい(笑)。②治療のシーンは完全にミクロの決死圏してます、突入するところをアニメで観てみたい。③登場人物が徐々に増えていくのが良いですね、一度にたくさんだと覚えずらい。④クジラをどうやって食べてるのか興味あります。点数80/100→サクサク読めてすぐに次が読みたくなる、もうちょっと注目されても良い良作シリーズだと思います。2025/02/23
ナミのママ
85
〈シリーズ2作目〉前作より医療の描写が増えた。人間の治療と似ているのだがとにかくダイナミックだ。今作では登場人物の人種や歴史にも触れていて背景がより詳しく見えてきた。現実社会への比喩だろうか。言葉を語らない竜〈ディドウス〉が読むほどに愛おしくなってくる。…昨年、久しぶりに読んだファンタジーが心地よかったので今年は増やしてみたい。この作品は春に3・4作が発売とのこと、待ち遠しい。2025/01/02
さつき
67
2巻では大手術が行われ、まさに手に汗握る展開でした。リョウやレオも獅子奮迅の働き!ラストは大団円でほっとしました。命と死についての重いテーマもはらみつつ登場人物の前向きなパワーに励まされる作品です。この巻できれいにまとまっている感じですが世界観もテーマも好みなので是非続きを読んでみたいです。2024/04/17
くたくた
52
2巻目は、さらに現代的な医療テーマが登場。安楽死、人間でいうところのナノマシンによる血管内治療、再生医療などなど。現役医師である著者の片割れさんによる医療者の視点がリアルで切実。キャラ立ってるし、友情ものだし、料理シーンも美味そうだし。躍動感に溢れてるし、文体は明るく軽快。登場する老竜ディドウスの性格がとてもステキだ。竜が〈主役〉なのでもちろんファンタジーなのだが、主動力は屍蝋化した竜から取り出した「炭」を燃料とする蒸気機関、医療技術は現代並み、という不思議な世界感。すごく面白い。2024/12/21
ときわ
44
1~2巻まとめて。読む前は上橋菜穂子さんの「獣の奏者」みたいな感じかな~と思っていたのだが違った。これは「はたらく細胞」だ!所々でデータが入るのだが、アニメのナレーションで読み上げられてるように聞こえてきた。竜にとっては人間はアリンコ。生きてる時間の流れも違うし意思の疎通は大変困難。それでも竜は人に気を使ってくれてる。読んでいてすごく難しいことに踏み込んでるなあと思ったが、あとがきで「その事についてまず語り合うこと、向き合う事から始まる」とあった。あえて取り上げたんだな。これで終わらず3を書いて欲しい。2024/05/08