出版社内容情報
砂ノ領の支配者、イシヌの女王が逝去した。秘術〈万骨の術〉の書の在処を、次期当主アラーニャと、双子の姉ラクスミィに残して。イシヌの代替わりを、野心的なカラマーハ帝国が見逃すはずはなく、ほどなく帝軍出陣の知らせと、アラーニャに皇帝のもとに嫁すようにという要求が届く。婚姻によってイシヌの女王がもつ治水の権限を手にしたいのだ。危機を前にラクスミィは重大な決意を……。魔法と策略と陰謀渦巻く『水使いの森』続編。
内容説明
イシヌの女王が逝去した。秘術“万骨ノ術”の書の在処を次期当主アラーニャと、双子の姉ラクスミィに言い残して。この機会をカラマーハ帝家が見逃すはずはなく、ほどなく帝軍出陣の知らせと、アラーニャに皇帝のもとに嫁すようにとの要求が届く。婚姻によって治水の権限を奪おうというのだ。危機を前にラクスミィは重大な決断を…。魔法と策略と陰謀渦巻く『水使いの森』続編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
40
イシヌの女王逝去を野心的なカラマーハ帝国がそれを見逃すはずはなく、ほどなく帝軍出陣の知らせと次期当主アラーニャを皇帝のもとに嫁ぐようにという要求が届く第二弾。前作から10年後を舞台に、婚姻によりイシヌ女王がもつ治水の権限を手にしたい皇帝の野心、水蜘蛛族も森に襲撃され逃れるアナンとナーガ親子、イシヌの双子姉妹それぞれの決断。帝国の横暴に翻弄されて二転三転する中で自らは何を選ぶべきか、複雑な因縁が絡み合う展開でのイシヌ姉妹の覚悟が印象的でしたけど、彼ら彼女らが今後どのような道を進むのか続巻に期待したいですね。2020/10/14
Chikara Tonaki
23
前作から10年。イシヌの女王代替わりを狙って火の国の軍が攻めてきた。立ち向かうイシヌの双子それぞれの選択もすごかったが、同時に攻められた水蜘蛛族の応戦も凄まじい。登場人物にハマーヌが載っていなかったことにガッカリしたが、終盤の描写だとあの地で奮戦していたのではないのか?それもタータと一緒に!その話は続編で書かれるのかな?いや是非書いて欲しい。2020/09/30
あおでん@やさどく管理人
22
カラマーハ帝家の手段を選ばない攻撃に、イシヌ王家、そして水蜘蛛族にも危機的な状況が続く。前作ではあまり登場しなかったアラーニャが、ラクスミィと対照的な存在として描かれている。それぞれがイシヌ、そして他国の領民のためを思って起こす行動は一本につながるのか。要所でちらつく<風ト光ノ民>の存在も含め、最終作でどのような展開になるか楽しみ。2024/01/28
ネロ
21
なかなか二作目を手に入れられず、一作目からだいぶ間が空いてしまいましたが、物語にはすんなりと入り込めました。前作で八歳(八歳!?)だったミミも、もう十八歳(えっ!?十八!?)に。水の森とイシヌを蹂躙せんと迫る残虐王カラマーハに対峙する双子の姫が本当に対照的で、どちらも魅力的でした。アラーニャはちょっと夢見がちでどうしたもんかと言う感じだったけど、ミミのことを信頼し、己を犠牲にするのでなく生きようと前に進んだ姿は柔軟でカッコよかったです。ミミは…強くならぬがゆえにどんどんと研ぎ澄まされて、人間味がなくなっ2023/09/28
タッキー
15
ラクスミィとアラーニャの姉妹を次々と襲う試練の連続。この巻は、次の最終巻に向けての序章のような感じがしました。特に成長したラクスミィが、頭が良くて、強くて実に頼もしい。師匠のタータは生きているのか、最後に出てきたのは幻!?一見平和が訪れたようなので、最終巻でどんな展開が待っているか楽しみです!2023/12/24