創元推理文庫<br> 動く人工島

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創元推理文庫
動く人工島

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  • サイズ 文庫判/ページ数 353p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488517052
  • NDC分類 953
  • Cコード C0197

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

新地学@児童書病発動中

104
ひょんなことから、人工的に作られた島で太平洋を旅することになった音楽家たちの物語。前半はヴェルヌの物語特有のわくわくする冒険の雰囲気が漂っていて、非常に楽しい。人工の島の科学的なディテールもしっかり考えられており、このあたりはSFの父としての面目躍如と言ったところ。後半はこの人工的なユートピアと言える島に暗雲が立ち込めて、ほろ苦い結末を迎える。物語の結末は、大人になった冒険好きの少年の、現実の世界に対する幻滅を表しているのかもしれない。2014/02/07

ats

3
若干ネタバレですが、第一部の華やかさに対して後半の破壊のスピーディーさがむしろ晴々と感じてしまうほど。でも破壊の悲惨さは「神秘の島」ほどではないですがね。おおよそ百年ちょっと前に書かれたこの本において、現代とあまり変わらない生活環境が人工島で描かれてるのが興味深いところ。2010/07/21

塩崎ツトム

2
本書の初版発行は1895年。タイタニック号沈没は1912年。ヴェルヌが亡くなったのが1905年だけど、仮に彼が沈没事故の起きた時代にまで生きていたら、きっと話を大きく書き換えていただろう。2013/06/07

tokko

2
ユートピアでありながら、破滅に向かう原因が人間の派閥や権力争いであるところが興味深い。人間が真の理想郷を造ることは不可能なのか?2010/09/03

広瀬

2
前半の未来予想は、いきいきとして面白い。後半の政治抗争は、大げさかもしれないが、人類普遍の問題な気がして、奥深い。2010/05/14

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