感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tetchy
98
この話、実に奇妙だ。1人の富豪の中国人が奇妙な仲間と中国全土を旅するヴェルヌ定番の冒険物だが、その目的が自分を暗殺するように命じた元反政府組織員の行方を追うという歪な内容。ヴェルヌにしては異色の作品だ。物語は諸国漫遊記と云った趣で、よくよく考えるとこの旅の一行の構成は『水戸黄門』そのもの。西洋人がいない東の大国を舞台にした一風変わった冒険行の物語。そして読了後、改めて題名を読むと、そこに隠された意図が見えてくることに気付かされた。そして資料のみで中国を描いた作者の本音が最後の一行に凝縮されている。2018/07/29
Arte
1
清朝末期の中国旅行記だった(ヴェルヌは行ったことないらしい)。あ、でも謎の服で海を渡ったりも。 2009/10/02
tokko
1
ヴェルヌの小説は「旅をする動機」がはっきりしてくると面白くなってくる。てっきり著者のことだから中国を訪れていたのかと思っていたのに、行ったことがなかったとは。驚きです。2011/08/17
ats
1
今まで読んだジュール・ベルヌの本の冒険が地球内外だったり、南半球を回ったり、とある孤島にとどまったり、アフリカ大陸に侵入したりしたものだったので、アジアのしかも中国が舞台なのは珍しく思いました。旅の内容は道草全く食わずの肉食系(?)行程なので案外短いです。それにしてもボイトン船長の救命具は面白い。帆をつけて人間自体を帆船にしてしまうとは。まぁ今から言えば、救命袋を完璧にするには六分儀もクロノメーターもいらないでしょうがww2011/02/22
llll'
0
.2018/07/21