内容説明
人類だけが常に地球の主だったわけではない。そう、今もなお〈旧支配者〉は世界の何処かに潜み、虎視眈々とわれわれを狙っている―Ｈ・Ｐ・ラヴクラフトが生みだした〈クトゥルー神話〉。本書は、あのコナンの生みの親がおくるクトゥール神話傑作短編集である。表題作をはじめ、「妖蛆の谷」「獣の影」「闇の種族」「大地の妖蛆」「鳩は地獄から来る」など全十三編を収録した。
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SF・ホラー本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェルナーの日記
110
ロバート・Ｅ・ハワードといば、ヒロイック・ファンタジーの名作『英雄コナン』シリーズの作者。『コナン・ザ・グレート』のタイトルで、シュワちゃん（アーノルド・シュワルツェネッガー）主演にて映画化もされている（再放送しないかぁ～）。実はＨ・Ｐ・ラグクラフトと仲が良かった。その影響受けて創作した作品集が本作である。どの物語も面白いが、一押しは、やはり『アッシュールバニパル王の火の石』。つづくのは、『妖蛆の谷』と『大地の妖蛆』。この2作品は、ハワードらしくヒロイック・ファンタジー風な仕上がり方をした物語だ。2015/11/06
記憶喪失した男
17
１０編の短編と３編の詩からなる。すべてが傑作といえるほどに面白かった。夏来健次の名訳である。「闇の種族」がいちばんのお気に入りだが、全作お気に入りといいたい。高度に洗練されたクトゥルー神話群。2023/07/16
拓也 ◆mOrYeBoQbw
17
幻想短篇集。『コナン･シリーズ』でヒロイック・ファンタジーの始祖となったR.E.ハワードのクトゥルフ短篇集です。彼の筆らしく、ラブクラフトの陰鬱な物語とは違い、主人公も女性も怪物もどこかエネルギッシュな、ファンタジー物としての色合いが強い作品群ですね。ハガードやマッケンあたりからの影響も強く、『屋上の怪物』『獣の影』『われ埋葬にあたわず』『老ガーフィールドの心臓』と、ホラー・フィクションの良作も多く見られます。ハワードの文才もクトゥルフ神話のヴァリエントも楽しめる一冊です～（・ω・）ﾉｼ2015/12/15
shamrock
11
再読。「鳩は地獄から来る」がやはり出色の出来。他の短編群も、ハワードらしく明快で良い。文章は大仰で読みづらいが。しかし「鳩は～」はクトゥルー神話譚ではなかろうよ。2018/05/02
いいほんさがそ@蔵書の再整理中【0.00％完了】
10
**注)ホラー･ネタバレ**クトゥルーネタの小説読解の為読了｡アーノルド・シュワルツェネッガー主演の『コナン･ザ･グレート』の原作著者であるだけにハワードの作風は､荒々しくも､生命感に満ちた物語となっている｡クトゥルーの怪異に対して､鍛え抜かれた肉体で挑む登場人物たちは､かつて古代人はクトゥルーの恐怖からこのようにして自らの安全と繁栄を守ってきた｡残虐な情景や格闘シーンがありますが､たからこそ太古の人類の歴史を感じさせる｡太古の英雄たちを主役としたクトゥルー小説を読解したい方にお勧めします｡2012/03/19
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- 和書
- 今日も町の隅で 角川文庫
