感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
記憶喪失した男
14
どんなものか気になっていたコナン・ドイルの歴史ものを読んでみた。ドイルの歴史ものはたくさんあるらしいが、これを選択。こんな感じなのね。2023/07/10
六点
14
昭和46年刊行金180円也の古書で読了。『シャーロック・ホームズ』や『失われた世界』は既読だが、このシリーズだけは未読だった。剣と馬術、そしてハッタリの達人ジェラール准将の冒険談は、英国人の「負け戦の中の勇戦敢闘モノ」好みを刺激して止まなかったのである。その証拠に英国の「20世紀の名馬」第3位に彼の名前を受け継いだ、「ブリガディアジェラード」号が選出されている。競走馬としての能力も高いが、やはり、名前も英国人の琴線に触れたのではないか?などと、埒も無い事を考えた。2021/05/08
鐵太郎
9
パリでくつろぐエティエンヌ・ジェラール准将の昔語りから始まります。准将はパリで隠退生活を楽しんでいますが、かつては戦場でその名を轟かしたもの。1760年のはじめの頃ガスコーニュで生まれたジェラール准将は、いかにもガスコンらしい頑固さと篤い忠誠心をもった軍人でした。フランスの軽騎兵として軍歴を飾り、1860年半ば頃パリで死んだそうです。アーサー・コナン・ドイルは、ユーモラスな筆致で、不思議な生涯を送ったこの軍人を作り上げました。2007/10/28
錯乱坊
4
古い表紙の本で読みました。ドイルが本当に書きたかった作品はこういった歴史小説だということで、かなり筆が走っている感じです。元々推理モノより冒険譚の方が面白いのでこのシリーズが2冊しかないのが悔やまれます。
MIRACLE
4
ナポレオン軍・ジェラール元准将の活躍を、回想形式で描いた歴史小説(本巻は八話を収録)。続巻に「勇将ジェラールの冒険」があるが、本巻のほうが読み応えがあった。なかでも、「第七話 准将が勲章をもらった顛末」は、ジェラールの愚直な人柄を、じつに上手く描いている。2013/02/17